- 買い物帰りに通った鯛焼き屋の前で、子どもが「食べたい、食べたい」。どうしますか?
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- A:いつも子どもの言う通りにしてやる
- B:子どもの思いつきのわがままは許さない
- C:ケース・バイ・ケースで、その都度子どもと相談して決める
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- Aを選んだ人:×
- これでは、子どもは、おねだりすればなんでも自分の思う通りになると思ってしまいます。
- Bを選んだ人:×
- いつもこれでは、子どもは親に対する不満がたまります。それは、親の愛情に対する不信感につながります。同時に、親に何を言っても無駄という実感が、自分を取り巻く周囲全般に対する無力感や疎外感につながるということです。「働きかけても無駄」「自分の願いはかなえられない」「願いを持っても仕方がない」という気持ちを持つことになります。
- Cを選んだ人:◎
- 相談して条件づきで許すことで、子どもの願いをある程度かなえてやり、ある程度がまんさせることができます。このような相談、つまり交渉それ自体が教育の場面です。
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ちょうどいいのはAとBの中間です。例えば、次のように親子で相談、つまり交渉するのです。「食べたい、食べたい」「もうすぐ夕食でしょ」「夕食も食べるから」「鯛焼き1個食べたら夕食は無理でしょ」「半分だけ食べて後は取っておくから」「じゃあ、その約束守るなら買ってあげる」
この最後のところが、(親)「半分は多すぎだよ」(子)「じゃあ、三分の一なら?」(親)「じゃあ、その約束守るなら買ってあげる」というようになるかもしれません。
または、(子)「じゃあ、夕食の後までがまんするから」(親)「夕食の後に鯛焼き1個食べたら、食べすぎでしょ」(子)「じゃあ、夕食の後で半分食べて、後は明日に取っておくから」(親)「じゃあ、その約束守るなら買ってあげる」
このように相談しながらお互いの妥協点を探る交渉が大事です。これによって、「自分が願いをもって働きかければ、何らかの成果が出る」ということが実感できます。しかも、「すべてが思い通りにいくわけではない。がまんも必要だ」ということも学べます。面倒なようですが、この交渉のやり取り自体が大事な教育の場面なのです。
もちろん、交渉の結果、子どもの願いがかなえられないこともあります。ときには、「おいしそうだね。確かに食べたいよね…。でも、もうすぐ夕飯だからがまんしよう」というように、共感しつつもノーと言う「イエス・イエス・バット」もいいと思います。とにかく、いつもAまたはBでは心配です。
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