- 弟をたたくお兄ちゃん。あなたなら、どうしますか?
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- A:長男を優しく抱きしめる
- B:たたかれたときの痛さを教えるために、同じ強さでたたく
- C:その都度、人をたたいてはいけないと言って聞かせる
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- Aを選んだ人:◎
- 心の中に満たされないものがあると、人は不満を感じ、やがてそれは漠然とした不安感にまでなります。そういうとき、人は攻撃的になります。甘えたいのに甘えられない。相手をしてもらいたいのに、してもらえない。そういう不満や不安が、たたくという行いになって出てしまうのです。たっぷり甘えさせて、心を満たしてやり、不安を取りのぞいてやることこそが大切です。
- Bを選んだ人:×
- 人をたたくのは心の不満や不安の表れです。そんなときにたたかれたのでは、よけいに不安になってしまいます。
- Cを選んだ人:△
- 正論を言って聞かせるだけでは、子どもの不満や不安を取りのぞくことはできません。
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BとCについて、大人の理屈では次のようになります。
B「相手をたたく子は、たたかれる痛さを知らないのだ。だから、同じようにたたいてやって痛さをわからせることが大事だ。痛さがわかれば、もうたたかなくなるはずだ」
C「人をたたくのはいけないことだ。人をたたく子は、それがわかっていないのだ。だから、しっかり言って聞かせることが大事だ」
これらはもっともらしい理屈です。でも、本当は、たたかれれば痛いことはわかっているのです。人をたたいてはいけないことも、わかっているのです。でも、それでもたたいてしまう、というのが実際のところなのです。
頭ではわかっていても、心の中にある不満や不安がそれをさせてしまうのです。それを取りのぞいて安心させてやらなければ、いくら正論を言って聞かせても効果はありません。
それどころか、Bのようにたたかれたりすれば、よけい不満や不安が募ります。また、Cにしても、とがめる口調で叱られれば同じように不満や不安が募ります。こういう正論主義のやり方では、子どもの問題を解決することはできないのです。
もし、何か言うとしたら、「けんかすると、お母さん悲しくなるよ」「もう、けんかしないでね」くらいにしておくといいでしょう。そして、その子の不満や不安を取りのぞいてやることに全力を注いでください。そうすれば、子どもは、もう攻撃的になる必要などなくなります。
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