今週の親力診断テスト

[ 問題 ]
新学期の2日目にクラスの学級委員を決める選挙が行われました。5年生のE君も立候補して、全部で4人の子が選挙に臨みました。でも、開票の結果、E君には7票しか入りませんでした。ほかの子は、それぞれ、8票、9票、12票でした。12票の子と9票の子が学級委員になり、8票の子とE君は書記ということになりました。E君は、その日、泣いて家に帰ってきました。あなたなら、どう言いますか?
  • 7人も入れてくれてよかったね。その7人のためにも、書記をがんばろうよ
  • なんで選んでもらえなっかたと思う?
  • 次に選んでもらえるようにするために、どうすればいいと思う?
  • 選んでもらえなかった理由は、日頃のあなたの態度や行動が信頼されていないからだと思うよ
診断結果学級委員に落選した子に、なんと言いますか?
子どもを傷つけずに、しかも、やる気にさせることが大切です。一番いいのは、AとCです。
Aを選んだ人:
4人のうちの最下位ということで、E君が落ち込むのも分かります。でも、見方を変えれば、「7人も入れてくれた」と言うこともできるわけです。落ち込んでいる最中の本人は、なかなかこういう考え方はできないので、親が気づかせてやるといいでしょう。実際、36人中、7人もの子がE君に学級委員をやってもらいたいと思っているわけですから、これは、決して少ない数ではないと思います。
Bを選んだ人:
こういう聞き方をされたとき、どういう答えが浮かぶでしょうか?「みんなに信頼されていないから」「ときどき自分勝手なことをするから」「責任感がないから」「人気がないから」などというものが、次々と浮かんでくるのではないでしょうか?これでは、ますます傷ついてしまうばかりです。
Cを選んだ人:
CはBと似ていますが、子どもが受ける印象は全く違います。そして、この方が、はるかに前向きな答えが浮かんでくるはずです。例えば、「もっと信頼されるようにする」という答えです。こう答えたとしても、今は全然信頼されていないということにはなりません。それでいて、もっと信頼されるようにする必要があるという事実にも気が付くことができるのです。
Dを選んだ人:×
親にこのように決めつけられては、子どもとしては立つ瀬がありません。たとえそのような事実を親が感じていたとしても、このようにストレートに言ってはいけません。これは人格攻撃です。このように言われると、人は誰でも深く傷つくものです。精神的なトラウマになり、心に長く残ります。そして、それを言った相手への不信感も長く残ります。
ポイント

学級委員に立候補する子は学年が上がるに連れて、減っていきます。3年生くらいだとけっこう多いですが、6年生になるとかなり減ります。

せっかく立候補したのに票が思ったほど入らなかったということを、多くの子が経験します。これはつらいことでもありますが、自分を振り返るいいきっかけになるという点もあります。

最近では、誰にでも学級委員を経験するチャンスを与えたいということで、立候補者の中からジャンケンで決める場合もあります。この方法だと、選挙では選ばれそうにない子が学級委員になることもあります。

そういう子が見事に学級委員の仕事をやり遂げて、大いに自信を得るということもあります。でも、それは教師にかなりの指導力がある場合にのみ可能です。

教師にあまり指導力がない場合、やったけどやはりダメだったということになる可能性もあります。

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