今週の親力診断テスト
- [ 問題 ]
- 4年生の我が子が、毎日の宿題で国語の教科書を音読しています。今読んでいるのは、『ごんぎつね』という物語です。ある日、子どもが読むのを聞いていて、疑問が湧いてきました。「なぜ、ごんは、兵十の家にくりを置いてくるとき固めて置いてきたのか」という疑問です。でも、子どもに聞いてみようかと思いましたが、やめました。以前、物語の勉強では登場人物の気持ちを読み取ることが大事で、「なぜ」という理屈っぽい問題は出さない方がいいと聞いたことがあるからです。あなたならどうしますか?
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- 問題を出す
- 問題を出さない
- 問題は出さないで、「こういう理由でごんはくりを固めて置いたと思うよ」と話してやる
- 子どもの読解力を伸ばすには?
- 「なぜ?」と考えることで、物語の読みを深めることができます。一番いいのはAです。
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- Aを選んだ人:◎
- 物語などの文学作品を読み深めるときには、登場人物の気持ちを考えることが大切です。そのために、授業では「□□のとき、○○はどんな気持ちだったかな?」という問題が出されます。でも、「なぜ」と考えることも、それと同じくらい大切なのです。たとえば、「なぜ、そのようなことをしたのか?」と考えることで、登場人物の気持ちや考えに対する理解が深まるからです。
- Bを選んだ人:×
- 以前は、物語などの文学作品に読み浸るためには、「なぜ」という理屈っぽいことは考えない方がいいという主張もありました。でも、このごろは、そう考える人は少ないと思います。大人が小説を読むときや映画を見るときも、「なぜ、この人はこうしたのか?」などと考えることで鑑賞が深まります。
- Cを選んだ人:○
- 親が自分の読み取ったことを子どもに話してやるのは、いいことです。それによって、子どもが、自分だけでは考えてもみなかったことに目を開かれることもあるからです。そして、それは、子どもの鑑賞力を高めることにもつながります。でも、いきなり話すのではなく、一度考えさせてみるともっといいと思います。子どもが問題を出されるのを嫌がるときは、こちらの方がいいかも知れませんが。
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「ごんぎつね」はとても有名な物語なので、たくさんの教科書に載っています。ですから、我が子が音読するのを聞いたことのある方も多いと思います。また、自分も子どものころに読んだという方も多いと思います。
「なぜ、ごんは、兵十の家にくりを置いてくるとき固めて置いてきたのか」というのは、とてもいい疑問です。この場合の「固めて置いてきた」というのは、5,6個の栗をバラバラにではなく一塊りにして置いてきたという意味です。
ここには、兵十へのごんの気持ちが表れているのです。「固めて」というのは、バラバラに放り込んできたのではなく、贈り物として心を込めて丁寧に置いてきたということを表しているのです。
「なぜ、ごんは兵十の家にくりを置いてくるとき固めて置いてきたのか」と考えさせることで、そのごんの健気な気持ちが分かってくるのです。そして、「固めて」という一言の大切さにも気がつくのです。
子どもが自分で読んでいるだけでは、なかなかこのような深い読み方はできません。大人が問題を出してやることで、初めて気がつくことも多いのです。いい質問は、子どもをより深い読みに導いてくれます。それは同時に、子どもの鑑賞力を伸ばすことでもあるのです。
ですから、子どもが宿題で音読をしているときに、ときどき問題を出してやるといいと思います。子どもが楽しく考えられて、しかも、読みが深まるような問題ができれば最高です。
「お母さん、問題出して」と子どもが言うようになれば、しめたものです。お互いに問題を出し合って、ゲーム的に楽しむのもいいですね。
例えば、次のような問題を参考にしてください。
「○○はどんな気持ちだったかな?」
「なぜ、○○は□□をしたのかな?」
「○○のことどう思う?」
「○○に言ってやりたいことある?」
「○○と同じようなことしたことあったよね」。
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