今週の親力診断テスト
- [ 問題 ]
- Aさんは、授業参観で2年生の生活科の授業を見ました。ある子が先生に「先生、絵を描きたいから紙をください」と言いました。それを聞いて、Aさんは感心しました。というのも、わが子は「お母さん、紙」などという言い方ばかりだからです。Aさんは、今度わが子が「お母さん、紙」などの言い方をしたらどうしようかと考え始めました。あなたならどうしますか?
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- 「お母さん、絵を描きたいから紙をください」のように言い直させる
- 「お母さん、紙」などの言い方でもよしとする
- 「お母さん、紙ちょうだい」くらいの言い方に直させる
- 「お母さん、紙」という言い方をされたら?
- 外の言葉を家の中に持ち込むのは無理です。一番いいのはBとCです。
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- Aを選んだ人:×
- 学校の授業のような公の場でならともかく、家でこのような話し方をさせる必要はありません。家のようなプライベートの空間では、リラックスして過ごすことが一番大切です。家で毎日このような言い方を強制されたり、言い直させられたりしていたら、どうなるでしょうか?心安らかに過ごすこともできませんし、親子のコミュニケーションを楽しいと感じることもできなくなってしまいます。
- Bを選んだ人:◎
- 家ではこれでいいと思います。これで分からないときは、「どんな紙?」とか「何にするの?」などと聞けばいいのです。こういうときに、いちいち言い直させられたら子どもはたまりません。家では、日々の温かい受容的なコミュニケーションこそが大切なのです。それさえあれば、学校や社会でも、時と場所と雰囲気の必要に応じたコミュニケーションができるようになっていくのです。
- Cを選んだ人:◎
- これくらいの言い方がちょうどいいと思います。ただし、毎回必ず言い直させたりすると窮屈になってしまいます。
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家の雰囲気や親の価値観によって、言葉は自然に決まってきます。「○○ください」が似合う家もあるとは思います。そういう場合は、子どもは自然に「○○ください」と言うようになっています。
でも、もともとそうでない家では、「お母さん、紙」とか「お母さん、紙ちょうだい」くらいの言い方でいいのです。そして、ときどき、「家族や友達以外の人には、『紙をください』と言うんだよ」と話してやれば、それで十分です。
家できちんと話させていないと外でもそれが出てしまうのではないか、と考えている人もいると思います。でも、もともと家の中の言葉と外の言葉は違いますし、親自身も使い分けているはずです。ですから、子どもに外の言葉を家の中で使わせようとしても無理なのです。
食事のときも、「お代わり!」や「お代わりちょうだい」でいいのです。「ご飯のお代わりをください」などと言わせる必要はないのです。
家で一番大切にするべきことは、日々の温かい受容的なコミュニケーションです。それによって、子どもが親に受け入れられている、愛されていると実感できるようにしてやることです。
私は、子どもにしょっちゅう言い直しをさせている親を見たことがあります。しつけをしているつもりだと思いますが、そのやり過ぎで失うものがあることに気付いていないようでした。学校の先生の中にも、これをやり過ぎてもっと大事なものを失っている人がいます。
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