教えてくれるのはこの人!
大葉ナナコさん 「大葉ナナコさん」バースコーディネーターとして活躍。私生活では2男3女の母。日本誕生学協会 代表理事。URL:http://www.tanjo.org/

【CASE4】「生理ってなに?」と聞かれたら

伝え方、最初が肝心!

さぁ、寒くなってきて、あたたかいお鍋など家族で囲むのが楽しい季節になりましたね。

さて、今回のテーマは「『生理ってなに?』と聞かれたら」です。つい先日、小学4年生の三女が、保健体育の教科書を誇らしげに持ってきて、「今日、学校で習ったよ」と報告してくれました。この三女は、2人の姉の月経期間も知っているほど、身体の成長に詳しくなる環境で育ったおマセさん。長女にはしっかり教えておいてよかったと思っています。兄弟姉妹の構成にもよりますが、みなさん、男子にも女子にも「生理って何?」と聞かれたら、最初が肝心です!ドギマギしてごまかしたり、答え方がわからずに「また今度ね」と後回しにしてしまうのはもったいない!

初経の平均年齢は12.4歳。さぁ、そろそろ伝えるスタンバイをしましょう。

本来は喜ばしいこと。恥ずかしがらずに伝えよう

「生理」という言葉を日常で何気なく使っていますが、正式には「月経」といいます。「生理的に受け付けない」とか、「病理的」に対して「生理的」などと使うように、私たちの身体でめぐっている生命機能そのものを「生理」というので、月経のことを「生理」という総称で呼ぶのはマチガイです。まずは男の子にも女の子にも、「月経というのが本当の呼び方なのよ」と正しい知識を与えてあげましょう。そして、「すべての健康な女性は、赤ちゃんになるたまごが生まれつき体内にあって、12歳から13歳くらいになると、赤ちゃんを産むための練習が始まるの。15歳くらいでお母さんになる国があるように、15歳という年齢は赤ちゃんが産める年齢なのよ。犬は1歳から産めるけどね」と、世界で共通のこと、哺乳類なら共通のこと、という感性が身につくように話しましょう。

そして、そのメカニズムについては、女の子にも男の子にもこんなふうに話してみてはどうでしょう。「赤ちゃんたまごのお部屋の名前、子宮って言うんだけど習った?そこには1ヶ月に1度、赤ちゃんたまごのためのベッドができるの。でも、赤ちゃんたまごの命が始まらなかったときは、ベッドは大掃除されるのよ」。そして男の子には「そのベッドがお掃除されるときは、月経血となって赤い色のお水になるの。お母さんも月に一度は、このお掃除があるんだよ」と伝えておきましょう。

女の子には食育も含めたセルフケアを

女の子には、実際の生理用ナプキンを見せてあげたり、最近広まってきた、布のナプキンを用意してあげるのはいかがでしょう。

「お野菜をちゃんと食べているとサラサラで、ケーキやお肉ばかり食べているとドロドロになったりして、健康状態を教えてくれるサインでもあるの」と、食育にも絡めて伝えられるといいですね。さらに、「子どものうちから少しずつ、赤ちゃんを産む準備が始まるから、体を大事にしようね」と伝えたり、「来ない月があったら、すぐに教えてね。健康に問題がありますよ、というサインだから」というように、10代の体が素晴らしい時期にあることを伝えましょう。まちがっても、初経があった子に「あら!もう?これから面倒よ」などと言うのは禁句。月経困難症になってしまいます。「月経は喜ばしいこと」という態度は必須です。

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