担任の先生に満足していますか?
世間の親たちが抱く、教育に対する不満や悩みがBenesse教育情報サイトのアンケート結果から見えてきました。 「指導力不足」とされる教員の実態も明らかに。親として、先生とどう関わればよいのか?親野智可等先生からのアドバイスをご紹介します。

「指導力不足」と認定された教員は何人?

実際、「指導力不足」とされている教師はどのくらいいるのでしょうか?文部科学省による調査結果を見てみましょう。

指導力不足教員の認定数

教員は各自治体が採用していて、直接の人事管理は文部科学省がしているわけではありません。 ですから、指導力が不足しているという認定も各教育委員会が行っています。 その状況を文部科学省が47都道府県と15指定都市に対して調査した結果が【表1】です。

平成17年度における指導力不足教員の認定者は506名となっています(ちなみに全国の小中高の教員数は平成16年で約107万人です)。 内訳は、指導力不足であると認定を受けた教員のうち、平成17年度に研修を受けた者が342名、平成18年度から研修を受ける者が144名です。 研修を受けることなく、いきなり、依願退職や休職といったケースは稀であることがわかります。

【表1 平成17年度の指導力不足教員の認定状況】

表01

【図1】は、指導力不足と認定された教員の数と、そのうち退職などをした者の数の推移を示しています。 どちらの数も平成13年度から増えていることがわかります。これは指導力不足の教員が増えたというよりも、 指導力不足教員に対する取り組みが、しっかり行われるようになったことの現れのように思います。

表01