メルマガはコチラ!

困った行動のウラにある子どもの気持ち

子どもの行動にイライラしたら

子どもはわざと親をイライラさせることがあります。
…朝の忙しい時間、あと30分で家を出るという時間に息子が、してたんです。何を?
おしっこです。それも、布団の上に…。
おねしょじゃないのよ。起きてからもう1時間以上も経ってるの!!(涙)。わざとです、わざと。ええ、ええ、洗濯物も、何もかも終わって「やっと片付いた、今日も間に合うわ。ほっ」と、したときです。

私 「これ、何?」
息子「…おしっこ」
私 「…は!?おしっこ…。何でおしっこをこんなところでするの?」
息子「わかんなぁ〜い」
私 「わかんない?わかんないはないんじゃないの?」
息子「だって、わかんない〜」
私 「ああ、そう。じゃあ、タオル持ってきて自分で拭いて」
息子「嫌だ〜」
私 「嫌だじゃない!!」

で、結局息子はごねるのが通じないと分かって最後には自分で拭いていましたが、息子の目には私の頭に鬼の角が2本映っていたに違いありません。

保育室へ向かう途中、最寄りのバス停まではいつも山道を散策しながら歩きます(私は山里に住んでいるんです)。その間に気分を切り替えて、バスに乗り込んでからこんな風に尋ねてみました。

私 「ねえ、なっちゃんが布団におしっこしたのは、どんなことが理由なのかな?」
息子「…」
私 「怒らないって約束するから、思ったことを教えて。おしっこをしたら、どんな良いことがあるって思ったのかな?」
息子「う〜んとね、お外に行けるかなぁ、って思ったの」
私 「お外?ママと一緒にお外に行けるかなぁ、って思ったの?」
息子「うん、そう」
私 「そっか。おしっこをしたら、ママがなっちゃんの所へ来て、一緒にお外に行って遊べるかな、って思ったの?」
息子「うん、そうなんだ。それでね、電車ごっこしてね。びゅーんって遊べるかなぁ、って思ったの」
私 「そっか。なっちゃんの気持ちは分かったよ。それでね、お外に行って一緒に遊びたいときは、お外に行って一緒に遊ぼうよ、って言うと良いんだよ。そうすれば、ママにもなっちゃんの気持ちが分かるからね」
息子「うん、分かった。そうする」
私「ママも大きな声出したりして、ごめんね」
息子「うん」
この後、ぎゅ〜っと抱きしめて仲直りをしました。

問題行動は、適切な方法を知らないために起こる

大人であれば、おしっこをしたから自分のことを構ってくれる、とは思いませんよね。
けれど、夫婦ゲンカをしているとき大きな声で言えば、あるいは何か投げつけたり壊したりすれば相手に自分の気持ちが分かる、と考えることはありませんか?
もしくは押し黙って相手を無視したりふてくされて布団に潜り込めば、自分がどんな気持ちになっているか相手も分かるだろう、と考えることはありませんか?
もちろん察するのが上手い人は、気持ちを汲んでくれることがあるかもしれません。でも…たいていの場合、上手くいきませんよね?余計に険悪なムードになったり、ほとぼりが冷めるまでギクシャクしたり…。

息子はおしっこを布団の上にすることで、私と一緒に外へ出て遊びたかったのでしょう。
そのことを通して、楽しい、嬉しい、自分は愛されているということを感じたかったのかもしれません。そして、そのことを通して自分は大切な存在だ、かけがえのない存在だ、と感じたかったのかもしれません。あるいは誇らしい気分になりたかったのかもしれません。

大人の場合も同じです。
あなた自身やパートナーがとる行動は、自分が求める結果を得るためにどんな方法をとれば良いのか分からないから、経験的に慣れている方法をとってしまっているだけ…という気がしませんか?
自分がどんな目的でその行動をしているか考えてみてくださいね。そして、その目的がかないそうな方法をイメージしてやってみてください。

お子さんが「困った」行動をするときは、「この子は、本当はどうなりたいと思っているんだろう?」と考えながら対応してあげてくださいね。
言葉が十分に話せるようになっていれば言葉を補いながら、ゆっくり、優しく聞いてあげてみてください。意外な答えが返ってきて子どもを見る目が変わるかもしれませんよ!