「真似ること」「写すこと」の価値を軽んずるなかれ
国語力の向上に有効的な「書き写し」
よく、国語力をつけるために「新聞の要約をやらせています」というお父さん、お母さんがいます。これはこれで、価値あることでしょう。
しかし、新聞記事の要約なんて、そうそうできるものではありません。
基礎的な要約技術を持たないうちに、
そんな大それた練習をしたって、効果は望めません。
それよりは、「新聞記事のマル写し」をお勧めします。
小・中学生なら小学生新聞。高校生以上なら普通の新聞。
興味のある記事を選ばせ、範囲を決めて、マル写しさせる。
それだけの方が、やる方もラク、チェックする方もラク、そして、効果も大きい。
下手に要約なんてやらせると、チェックや指導がうまくいかず、
中途半端に投げ出す結果になってしまうのがオチです。
写させましょう。それだけでいいのです。
国語のテストの記述式解答が白紙だった子は、解答をマル写ししましょう。
まずは、そこがスタートラインなのです。
感想文が書けない子は、模範的な感想文が集められた本などを、
マル写しして練習しましょう。
それを繰り返すうちに、コツというものは自然に見えてきます。
それでもマル写しなんて抵抗がある、という方は、こうしましょう。
(1)写させる範囲を短めに「限定」する。
(2)何度も音読させ、内容を頭に入れさせる。
(3)お手本を見ないで書かせる。
途中、どうしても思い出せなければ、
お手本を見てもよいことにします。
ただし、お手本を見た回数をチェックし、評定に生かします。
こういった手法をとれば、単なるマル写しではないため、
抵抗を感じるあなたにも取り組みやすいでしょう。
この方法は、あらゆる文章の「書き写し」に有効です。
新聞、解答文、感想文、といったこれまでに挙げたもの以外にも、教科書の文章、市販されている本(物語、小説、随筆、評論等々)の文章なども、当然使えます。
さぁ、わが子の国語力があまりにも伸びずに困っているみなさん。
今すぐできる、「写す」という究極の手法を、さっそく実践なさってみてください。
(あなたご自身の国語力向上にも役立つはずです)。
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