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勉強の質は「長さ」より「思考の深さ」

暗記だけやって「勉強した気分」になっていませんか?

「学力低下」「学力不安」が叫ばれ、家庭も学校もますます焦っています。その結果、子どもの“自分らしさ”を抑圧する現状に、ますます拍車をかける。
最近、学校で大量に宿題を出すところが増えてきています。ズバリ言います。たぶん、つぶれる子がたくさん出ます。

大事なのは、「量」ではなく「質」。
いや、「量」もたくさんこなせば「質」に転化するんだという人もいるでしょう。
わたしもそう思います。

でも、よく考えてみてください。「量」をこなせば「質」に転化するから大事だというわけですよね?要するに、「質」が大事だってことでしょう?
初めから「質」を上げればいいし、「量」をこなしさえすれば「質」に転化するというわけでもありません。
「量」が「質」に転化することも、頭が必要です。考える力がなければ、同じことを何年でも続けるでしょう。

要するに、頭を使う人は、「質」を重視するし、「量」をこなしても頭を使って、「質」に転化できる。
頭を使わなければ「量」は「量」のまま。

時間を増やす、量を増やす。
これは頭を使わない発想です。

だから、ラクなのです。気分だけはやった気になれる。
でも、力はつきません。そういう意味で、わたしも受験生時代は、あまり頭を使っていたとは言えませんでした。時間勝負なところがかなりありました。

わたしは2浪しましたが、2浪目の夏休み、毎日、13時間くらいは勉強していました。日曜日は休みで軽く5時間。
ただ、わたしの場合、救いだったのは、多少なりとも頭を使っていたこと。だから、みるみる力がつきました。

いまだったら、1日平均で5時間以内で、当時を上回る学習をすることでしょう。
ズバリ言って、暗記は頭を使ううちには入りません。単に、記憶の問題です。「考える」という意味あいの「頭を使う」ことにはなりません。

作文のように、考えざるを得ないものであるならば、量を増やせば効果は絶大です。
なぜなら、そうとう頭を使うからです。
頭を使うので、作文を書くのに3時間かかったとしても、一般的な学校の宿題を解くのにかける3時間よりも、はるかに質が高いのです。

【勉強の質を計る公式】
(勉強の質)= (思考の深さ)×(時間)

実践では、もうちょっと他の要素が加わってきますが、大雑把に書くとこんな感じです。
暗記などは、「思考の深さ」はゼロです。ゼロにいくら大きな数字をかけても、ゼロです。「勉強した気分」にはなるでしょう。

社会人でもいますね。5年の経験と言っても、1年生を5回繰り返すような人。「ベテランの1年生」にはなれるでしょうが、ステージは上がらないままです。
毎年、新しいことを学びとり、吸収し、レベルアップしているかどうか。これが本当の「経験」ですね。本当のキャリアです。
年数だけしか自慢できない「キャリア」は、本当のキャリアではないということです。
古い話になりますが、ドリフの「もしも、ベテランの○○だったら」シリーズみたいなものでしょう。

多くの人たちが、「思考の深さ」を増やさないで(ほぼゼロに近い状態のままで)「時間」だけ増やしていないでしょうか?
その積み重ねが、5年、10年、15年、20年となるにつれて、埋め難い開きになってくるというわけです。
30代になる辺りから、人生の差がついてくるのは、そういう要素が大きいでしょう。

勉強は、質を上げることが大事です。
トップレベルを目指すには、とにかく質を上げることです。