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子どもとの信頼関係を築くポイント

完璧な親でいようと無理をしていませんか?

私自身も以前はそうだったのですが、「子どもに対しては親としての威厳を保っていなければいけない」という気持ちを持っている方は多いと思います。
子どもに弱みを見せるわけにはいかない、親は子どもにとって完璧でなくてはいけない、という考え方です。
ですが、よく考えてみると、そのような考え方でいるとどうしても子どもに対して命令口調になってしまったり、「親は絶対に正しいのだから、子どもは親の言うことを聞かなければいけない」という考えに凝り固まってしまうようになります。

『親の意見とナスビの花は、万に一つも無駄がない』ということわざがありますが、これは「親は絶対に間違ったことは言わない」といった意味ではなく「親が子どもに意見を言う時というのは、子どもをおとしいれたり不利になるような意見を言うはずはなく、常に子どものために“良かれと思って”意見を言うものだ」といった意味だと私は考えています。
あくまでも、親は全面的に子どもの味方であるということですね。

ですが、親だって人間ですし、間違うことだってあります。
自分のことを考えてみてほしいのですが、子どものためによかれと思って意見したことが、結果的に間違いであったということもあるでしょう。
あるいは、間違ってしまったことを正当化してしまうような態度(逆ギレ?)をとってしまった経験もあるでしょう。
「親は子どもにとって完璧でなくてはいけない」といった考えがあると、どうしてもそうなってしまいます。

問題は、子どもがそれをどう受け取るかと言うことなのですが、人間として一番正しい態度を子どもに示すのならば、間違ったときはそれを素直に認めて謝る、ということですよね。
そのうえで、子どものことを心から思って言ったことだと、子どもにわかってもらう必要があります。

間違いを素直に認めて謝るという行為が自然にできるためには、日頃から頭を柔らかく保っていることが大事ですが、普段から子どもにそのような柔軟な接し方をしていれば、子どもは「自分のためと思って言ってくれたんだ」ということを自然に理解してくれるものです。
親が間違っていたことを強引に正当化し、「お前のためを思って言ったんだ!」と逆ギレしたら、子どもは「本当に自分のためにと思っているのか」と疑問に感じてしまいます。

これは親子の関係だけでなく、人間関係全てに言えることです。
人に信頼してもらうためには完璧である必要はなく、間違ったときには「間違った」と素直に認めて謝ることのできる人が、本当に信頼してもらえる人だということです。