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親はサポート役に徹しよう

才能を伸ばしたいがために無理強いしていませんか?

先日、書籍『世界一の会社をつくった男』を拝読しました。
貴書の中で、創業26年でギター製造で世界有数のメーカーとなった富士弦楽器製造株式会社(現・フジゲン)を創業された横内祐一郎氏のこれまでのエピソードなどが著されていました。
横内氏は、創業前には、農業家としてご活躍されており、農業経営をされていた頃に語られたことが、著されていました。
私自身が、印象に残っている一節をご紹介したいと思います。

『小さな種の個々の潜在能力を目いっぱい出してあげる。そのお手伝いをするのです。自分たちの手で無理やり育てても、良い実はなりません。愛情をしっかり込めて、サポートしながら育ててあげれば、自分の力で立派に大きくなるのです。』

世界一の会社をつくった男
横内祐一郎・後藤勇人 著 中経出版 P45〜46引用
http://www.chukei.co.jp/cgi-bin/books/detail.rb?o_id=3410

この一節を読んで、人財育成、教育にも通じるものがあると感じました。
特に、これから子どもたちが、成長、進化していく上で、必要な考え方がいっぱいあるように思います。
年齢がいくつになっても、自分自身には、見えていない力はあるように感じます。
その中でも、特に、子どもたちには、数多くの可能性を秘めていることでしょう。
個々の小さな種に潜在能力があるように、子どもたち一人ひとりの持っている可能性、潜在能力を開花させ、目いっぱい伸ばしていくことが必要になります。

上記の一節にも、「無理やり育てても、良い実にはならない」とあるように、子どもたちの気持ちや意思を考えずに、周りの人たちが、無理に子どもたちの能力を伸ばそうとしても、それは難しいことではないでしょうか。
テレビ番組などを見聞きしていると、子どもよりも親などの周りの人たちが先行する形で、子どもたちにスポーツなどを教えることによって、プロ選手になったという、成功した事例が度々出てきます。

その反対に、あまりメディアなどでは取り上げられませんが、周りの人たちが、その子のことを思ってのことではあるのですが、あまりにも熱心に、一生懸命になりすぎて、子どもたちに無理に押しつけてしまうことがあります。
それによって、子どもたちの可能性、潜在能力を伸ばすどころか、その子ども自身がトラウマを持ってしまって、心に傷を負ってしまったという話も聞きます。

この両面の話を見聞きして、私自身思うのは、子どもたちの可能性、潜在能力を伸ばすために、周りの人たちができることと言えば、「きっかけづくり・環境づくり」ではないかと思っています。
子どもたちに対して「こういったものがあるよ」という形で、周りの人たちが、勧めることはあると思います。
周りから勧められたことがきっかけとなって、子どもたちがやり始め、それに興味、関心を持つことができて、やり続けることはあるでしょう。

逆に、きっかけを与えたものの、子どもたちが興味や関心を持たないということもありますね。
子どもたちが興味や関心がないのに、それを無視して無理強いしてしまうと、そのきっかけを与えたものだけではなく、ほかの何かをやる意欲などをなくしてしまうこともあるでしょう。
そして、子どもたちが持っているほかの潜在的に持っている能力まで失ってしまうということもあると思います。

上記の一節にもありますが、周りの人たちは、子どもたちの可能性、潜在能力を引き出していくためには、子どもたちを温かい目で見守ることが大切になると思います。
また、周りが主役になるのではなく、子どもたちに対する「きっかけづくり・環境づくり」というサポート役に徹することも重要になります。

こういった姿勢で接することで、子どもたちは、自身の力を発揮し、自ら成長、進化していくことにつながっていくように思います。