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降水確率の考え方

バタフライ効果を子どもに質問されたらこう答えよう

“降水確率”は「1mm以上雨が降る確率」のことをいいます。

例えば、午後の降水確率が30%であれば、
午後に30%の確率で1mm以上の雨が降ります。

雨が降る時間は関係はありません。

長時間降っても、確率が増えることはありません。

降る量ももちろん関係ありません。

大雨であっても、確率が増えることはありません。

ちなみに降水確率は四捨五入で出してますので、
降水確率0%でも雨が降ることもあります。
(降水確率0%という表示は雨が1mm以上降る確率が5%未満のことです)。

よく降水確率や天気予報を考える際に、
ある数学の理論が出されることがあります。

「バタフライ効果」って聞いたことありますでしょうか。

よく、「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」

などといって、「初期値がほんの少し変わっただけで、長時間経つとそれが結果的にすごい差として現れる」ということを示す現象のことです。

例えば、
「1のx乗」と、「1.01のx乗」を比べます。

xが1のとき、差は0.01しかありません。


しかし、xに100を入れてみましょう。

1の100乗は「1」のまま
1.01の100乗は「1.7」くらいまで膨れ上がります。

たったの0.01だった差が100乗すると、1.7になります。

しかも、この差は、xが大きければ大きいほど、大きく膨れ上がります。

天気予報や降水確率は過去のデータを元に算出しています。

もちろん、現在のデータが100%合致するデータなど、
今までにあるはずもありません。

すべての場所で、天気、気温、風、気圧、
時間帯などすべて一致するデータなどないでしょう。

「バタフライ効果」でほんの少し風の向きや気圧、気温が過去のデータと違っているだけで大きな効果を生むことも、もちろんあるでしょう。

「バタフライ効果」は「100%当たる天気予報など無い」と言う根拠の1つになっています。

また「バタフライ効果」は、時間が経てばたつほど大きな差を生むことを示唆しているので例えば、「3ヶ月後の天気をあてること」や「1年後の天気を当てる」ということは、どんな性能の良いコンピュータが出ても予報を出すのはほぼ不可能でしょう。