いのちの大切さを子どもに教える「弁当の日」
子どもがお弁当を自分で作り、感じるのは「感謝の気持ち」
あなたたちは、『弁当の日』を2年間経験した最初の卒業生です。
だから11回、『弁当の日』の弁当作りを経験しました。
『親は手伝わないでください』で始めた『弁当の日』でしたが、
どうでしたか。
食事を作ることの大変さがわかり、家族をありがたく思った人は、
優しい人です。
自分の弁当を『おいしい』と感じ『うれしい』と思った人は、
幸せな人生が送れる人です。
『弁当の日』で仲間が増えた人、友だちを見直した人は、
人と共に生きていける人です。
自分が作った料理を喜んで食べる家族を見るのが好きな人は、
人に好かれる人です。
『いただきます』『ごちそうさま』が言えた人は、
感謝の気持ちを忘れない人です。
家族がそろって食事をすることを楽しいと感じた人は、
家族の愛に包まれた人です。
滝宮小学校の先生たちは、こんな人たちに成長してほしくって二年間取り組んできました。おめでとう。これであなたたちは、『弁当の日』をりっぱに卒業できました。
―『始めませんか子どもがつくる“弁当の日”』より抜粋―
『弁当の日』の立役者、竹下和男氏が、六年生の卒業文集に贈った詩です。
現在『弁当の日』の実施校は500校を突破しているようですが、
まったく僕は『弁当の日』の言葉すら知りませんでした…。
この本は、上記の竹下氏と、“見捨てない医療”を掲げ、大赤字の諏訪中央病院を立て直し、一貫して住民とともにつくる医療を提案・実践している鎌田氏との、対談形式で構成された本です。
本文より、
『料理というのは、作る人が食べてもらう人のためにその食材のいのちの中に、自分のいのちを和えること』だと。30分、時間を費やしたら、その人の30分の命がその料理のなかに入るんだと。私がおふくろの体内に生命として宿ったときから、おふくろが私に食べさそうとして台所に立ったすべての時間分、おふくろから私はいのちをいただいてきたと感じています。
いやぁ〜ホント、重い言葉ですね。
結婚して、子どもが出来てますます、当たり前のように子守りから家事全般に至るまで、日々嫁に鍛えられていますが…、“料理”だけは、ほとんどしたことがありません。
この本を読んで、食材に僕の、い・の・ちをプラスした料理を、子ども達に作ってあげたくなりました。
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