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『当選確実』問題のコツ

当選確実のカラクリを子どもに話せますか?

中学入試問題のひとつに『当選確実』問題があります。

何票取れば当選確実になるでしょうという類の問題です。

さて30人学級でひとりの学級委員長を選挙で選ぶとき、
30人全員がひとり1票で、ひとり1名の名前を書くことにします。

さて何票とれば当選確実になるでしょうか?

もちろん16票ですね。
半分が15票ですから15票だと同数1位が考えられます。
ですからそれより1票だけ多ければいいのですから16票です。

クラスの人数が100人でも1万人でも「半数+1」で当確です。

それでは、40人から2名選ぶとするとき、
最低何票とれば当選確実になるでしょう?20票でしょうか?

2名しか立候補してなければそうですが、それなら選挙の意味がありませんね。それに他の人の名前を書く人だっているかもしれません。
もっと少ない人数で当確になります。

3名のうち2名を選ぶときと考えればわかりやすいと思います。

A君、B君、C君が立候補しました。
均等に分けるとA君13票、B君13票、C君13票で、余りが1です。
当選するにはこの余りの1票をえればよいことになるので14票です。

しかしこれは4人立候補していようと5人立候補していようと、
4人目5人目が0票なら同じ結果になりますね。
ですから2名を選ぶときは、落選するひとりに勝てばいいことになります。

それでは人数を増やしましょうか。
学校全体で730名います。

3人の委員を選ぶとき、全員がひとり1票で、
ひとり1名の名前を書くことにします。
さて何票とれば当選確実になるでしょうか?

先ほどの問題から考えると、当選する人数に落選する人1名を加えて考えればいいことに気づいていただけたでしょうか?

3人を選ぶということは、まず730を3+1で割ります。
するとひとり182票あまり2票ということになります。
ですから183票とれば当選確実ということです。

ところで、今回神奈川県では現職大臣が落選という驚くべき結果になりました。
神奈川県の有権者数が約730万人です。3名が当選しました。

1位が98万2,220票
2位が78万8,729票
3位が74万5,143票
そして
4位が69万6,739票
ということになっています。

本来、183万票とれば当選確実なのですがそんなに必要ないみたいですね。
なぜでしょうか?
そうです、投票率ですね。

前回07年比0.72ポイント減の57.92%だったそうです。(全国)。
参院選の投票率では戦後6番目に低い水準とニュースにあったのですが、参院選なんて3年に1回しかないんですから、戦後6番目に低いと言われてもね。

調べてみると今回は第22回の参院選です。
参議院は3年ごとに半数を選挙で選びますので、22回ということなんですね。

その中で6番目に低いっていうことですからやっぱり低いですね。

ちなみに最低は1995年7月の44.52%、
最高は1980年6月の75.54%、衆参同時選挙でした。

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