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子どもの意欲を高める
“ブランディング”の力

先生への信頼は、親の言葉次第

新学期になって新しいクラス、新しい先生が決まり、生徒は悲喜こもごものようです。親も同じでしょう。

この時期、家庭訪問が行われるところが多いかと思います。
今日お母さんに勧めたいことは、先生の格付けを徹底的に上げること。今流の言葉で言うと、ブランディングでしょうか。

「今度の○○先生は、すごい先生らしいよ」という感じで、担任になった先生は、すごい先生なんだということを子どもに印象づけするのです。
子どもが担任の先生のことを「すごい先生なんだ」と思えば、敬意を表し、言うことを素直に聞くようになります。「先生の言う通りにすれば、きっと成績が上がる」と信じるからです。

また、先生に認められたいと思い、一生懸命頑張るようになります。人間、ブランドには弱いです。だから、先生を徹底的にブランディングするのです。
単に「すごい」と言っても、何がどのようにすごいのかを言わないと、全然伝わりません。どういうふうにすごいのか、何がすごいのかというネタがないといけません。
前から知っている先生なら、お母さんはブランディングするネタをある程度持っているので、それを上手にふくらませてデコレーションすればいいでしょう。

新任の先生や、今まであまり接点のなかった先生の場合、ネタを持っていないかもしれないですね。
その場合は、情報収集が必要です。お母さんもそのくらいは、努力して下さいね。いっぺんに多くの情報を集めようとすると大変なので、少しずつでいいです。

そこで有効なのが、家庭訪問です。お茶を出し、雑談の雰囲気を上手に作り、少しずつ先生の経歴や趣味、特技などを聞き出すのです。
で、先生が帰ったら、すぐノートに書き留めて下さい。
その中から1つでも、子どもにすごい先生だと思わせることができるネタを見つけてください。たいしたネタがない先生(失礼)でも、ふくらませれば、何かありますよ。
まったくの嘘はいけませんけど、多少の誇張やはったりは、OKですよ。

何で今回こんな話をするかと言うとですね、僕の塾生のお父さんが、僕のことをブランディングしていた例があったからです。
うちの塾では、塾の卒業時(中3の卒業時)に塾の感想文を書いてもらいます。その生徒の感想文を読んだ後、すぐ穴をほってもぐりました。
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お父さんから、この塾の先生は凄い人だ。すごく勉強のできた人で、〇〇大学を優秀な成績で卒業した人で、〜と聞いてました。だから、先生の言う通りにすれば間違いない、と言われました。
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というようなことを書いているのです。
実際その生徒は、実に素直で、僕の言うことを本当によく聞いてくれました。ぐんぐん成績は伸び、最初は厳しいかなと思われた進学高校に合格しました。
更に、高校3年の時にも「数学がよくわからないから」とまたうちの塾の門を叩いたのです。うちの塾は高校生はやっていないのですが、さすがにその生徒は受け入れて、ぼくも一緒に大学受験する気持ちで一生懸命に指導しました。そして、希望の大学に見事合格しました。

自慢めいたことを書いて、すいません。
僕は全然、決してすごい先生ではありません。謙遜でなく、本当に。だから、穴をほってもぐったのです(笑)。
このお父さんが、どうして僕のことを「すごい人」などと子どもに言ったのか、わかりません。個人的に、それほど親しい付き合いがあったわけではありません。
ただ結果的に、ぼくの格付けが子どもの中で高くなり、子どものモチベーションがあがったので、いい結果を出すことができたのです。
この時、先生を「すごい人」と子どもに印象づける効果は、すごいと思いました。