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偏差値に踊らされていませんか?

偏差値の出し方とは

今回は、「学校の偏差値はどうやって決まるのか?」について考えていきましょう。


実は、各学校の偏差値は次のようにして決められているのです。
(1)その学校の受験生を、模擬試験の偏差値の数値ごとに分けます。
(2)入試の合否調査結果から、同じ偏差値の8割の人が合格した数値をその学校の偏差値とします。

通常、8割の合格率の偏差値を採用することが多いのですが、合格率5割や2割を調べる場合もあります。

たとえば、模擬試験の平均偏差値が60だった人達の合格率が8割だった場合、その学校の偏差値は60となります。

具体的にみてみましょう。以下の例をご覧下さい。この表は、偏差値の数値ごとに、何人受験して、何人が合格したかというものです。

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偏差値−受験者−合格者−合格率

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61−10人−9人−90%
60−10人−8人−80%
59−12人−9人−75%
・・・・

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模擬試験で偏差値61だった人は90%が合格、60で80%、59で75%となっていますね。この場合、80%が合格する偏差値60がこの学校の偏差値となります。

でも、この数値がそのまま塾等から公表される予想偏差値とはならないことに注意して下さい。「この学校は難易度が上昇している」「ライバル校との競合から今年は人気が落ちるだろう」等の主観的な分析を経て発表されることも多いのです。

分析判断の結果ならまだ良いのですが、場合によっては塾の「政治的判断」から偏差値が操作されることがあります。例えば、

「うちの学校の偏差値をチョット上げてください。そうしてくれれば、おたくの塾の生徒さんの合否については便宜を図りますよ…」などという話が、ないでもないのです。

偏差値自体は、計算によって求まるひとつの数値です。でも、その数値に意味を持たせるのは生身の人間です。ですから、偏差値はひとつの判断材料として上手く利用してください。

偏差値を無視するのは無謀ですが、かといって偏差値に踊らされるのは無益です。