“プロフ”が招くネット犯罪とは
情報の公開は慎重になるべき
プロフをめぐり暴行事件に発展した経緯を、以下の通り分類してみました。
【その1】相手のプロフに匿名で誹謗中傷の書き込みをする
【その2】自身のプロフで公開した情報がトラブルの発端となる
【その3】プロフ上の平和なやり取りから口論に発展する
【その4】プロフを悪用する
今回は、【その2】を紹介します。
【その2】自身のプロフで公開した情報がトラブルの発端となる
<事件の概要>
千葉県柏市で起きた事件
中3の男子生徒が自身のプロフに暴走族の格好をした写真を掲載したところ、それを見た面識のない17歳の少年がメンバーでもないのに暴走族の格好をしていることに腹を立てた。そして、少年は日頃から仲良くしていた元暴走族の先輩の指示により男子生徒の身元を割り出して市内の公園へ呼び出し、男子生徒に対して金属バットで暴行を加えた。
<考察>
事件の概要から推測したかぎり、被害にあった男子生徒にはプロフに公開した写真で特定の相手に対して誹謗中傷をするような強い意図はなかったと思います。しかし、結果的にはこちらが引き金となり大きなトラブルに巻き込まれてしまいました。
今回のポイントは、トラブルの相手には全く面識がなかったというところにあると思います。
この男子生徒は恐らく、仲の良い友達に見せることを目的としてこのような写真を公開していたのでしょう。しかし、ネットの世界というのは不特定多数の人が見ている、いわゆる公共の場です。たとえ情報を発信する側が悪意をもっていなかったとしても、相手によっては不快に思ったり、想定外のとらえ方をされてしまう場合があるのです。
最近のプロフの書き込みを見ていると、多くの中高生は恐らく友人にむけて書いていると思われる日記やコメントを、内容を問わず平然と公開しています。世間話がほとんどですが、ときおり誰かに対して不満を言ったり、ポロッと本音がでることもあります。メールアドレスや電話番号などの個人情報の掲載も後を絶ちません。この内容を何百、何千、何万人もの人たちが見るかもしれないということを、一体どれだけの利用者が認識しているのでしょうか。
本来、インターネットというのは、相手を限定せずに世界中に情報を発信、自由に共有できるというところに大きなメリットがあります。しかし、この特性を理解せずに誤った使い方をすればトラブルを招くことになります。
まずは、私たち大人がインターネットの正しい利用知識を学び、その上で子供たちに基本的なルールやインターネットとの上手な付き合い方を示していく必要があるのではないでしょうか。
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