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受験ストレスがいじめの原因に?

学校が“はけ口”に?

少子化で子どもの数が減っているにも関わらず、都市部の私立中学や公立の中高一貫校を受験する小学生は、増え続けているようです。
しかし、普通の公立小学校に通学しているだけでは、私立中学校受験に必要な学力は身につきません。
3学期は受験を控えた子どもたちの欠席が目立ち、首都圏では学級閉鎖直前の状態になるほどだとか。それだけ、保護者も私立受験は「あたりまえ」ととらえ、学校生活より受験を優先しているということでしょう。

ということで、早い子は幼稚園から、多くは小学4年生くらいから、受験を目指した塾に通うことになります。
学校で1日を過ごした後、夜遅くまで勉強します。もちろん予習や復習、宿題をこなさなければなりません。学校の宿題もあります。こんな生活が毎日続けば、大人でも心身に不調をきたしてしまうでしょう。
実は、学校内でのいじめ問題の原因のひとつが、こうした“ダブルスクール”(2つの学校に通う)状態によるストレスではないか、と考えられているのです。

「塾は勉強するところ。学校は友だちと遊ぶところ」。多くの子どもたちは、そう言います。
「学校は勉強以外に、集団生活のルールや社会性を身につけてもらうところです」。公立小学校の先生方も、勉強は二の次、という感じです。

ただ、それならそれで仲良く遊んでくれればいいのですが、ストレスのはけ口をいじめに向けてしまう子どもたちが増えているらしいのです。
昔のいじめっ子のイメージというと、お勉強では自己主張できないので、腕力などで目立とうとする子…『ドラえもん』のジャイアンのようなタイプだったのですが、最近ではお勉強のよくできる“頭のいい子”が加害者になる事例も増えていると聞きます。

頭がいいので、先生や大人にバレないように、巧妙に陰湿ないじめをすることができるのです。ケータイやパソコンを使い、インターネット上のサイトで悪口を書き込んだり、根も葉もない悪質なウワサを広めたり、ということをします。
そうであるならば、公立の小中学校で塾に通わなくても十分な学力を身につけられるようにしていただくことが、いじめの問題を解決するひとつの方法ではないのでしょうか?
「学校は、学力も精神的な成長も社会性も身につけられる、全人的な教育をするところです」。
先生方も子どもたちも、もちろん保護者も、胸を張ってそう言える場所になるように、日本の公立学校を変えてゆく必要があるのではないでしょうか。