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夏期講習のメリット・デメリット

自宅学習は緊張感が長続きしない

先日、ある読者の方から以下のようなご相談を頂きました。実は昨年も別の読者の方から、同様の質問をもらっていました。
同じような悩みを持たれている方が他にもいらっしゃるかもしれませんので、詳細な事情は省いて紹介させて頂きます。

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Q.
小6の息子の夏期講習についてご相談があります。

塾の夏期講習会に行かせるべきか、夏期講習は行かせず家で息子の弱点を復習するか迷っています。塾で長時間集団の中で授業を受けるメリットが見いだせず悩んでおります。新しい単元がすべて終わった後の塾での長時間集団授業のメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。テキストの解き直しを家でやる方が力になるように思うのですが、どうでしょうか。当然その場合は私がつきっきりで見るつもりです。

普段、算数は横で丸つけをしながら勉強している時ははかどっているように思います(嫌がっていません)。社会や理科はまず本人がテキストの問題を解き、自信が持てたら次に私が問題を出し、答えるという勉強方法です。本人は私に問題を出してもらうやり方が気に入っています。

塾の先生にこんなことを伺うことは失礼と承知の上でのご相談です。もし宜しければご助言をいただけましたら幸いです。

小6受験生母より
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私は、以下のようにお答えしました。

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A.
まずは大きくメリットを2つ挙げてみました。

1. 広い単元での総復習

基本的にはどの科目も、今まで細かく分かれた単元で学習してきた内容を、もう少しくくりを大きくして総復習を行うカリキュラムになっているかと思います。例えば算数ならば、『場合の数』『平面図形』『規則性』…、理科ならば、『天体』『音と光』『植物』…といった具合に。大きく括られた分野別単元を1日かけて復習することによって、体系的な理解を深めるという効果があると思います。クラスによっては、より内容を深めることにもなります。

2. 周囲も頑張っているという実感と環境

今までは、夕方だけだった塾が、夏期講習会からは基本的に朝から夕方まで、時には遅くまで残ってやる子などもいたりします。遊びたい盛りの小学生最後の夏休みに、受験勉強に意気込む雰囲気やペースを感じながら学習できるという効果があります。それゆえ講師や塾の友人との連帯感を深めるのも夏の時期が多いと思います。日中ダレてしまいがちな夏に、塾に行くと勉強せざるを得ないので、環境を整えるという効果もあります。

以上が一般的なメリットですが、実際にお子さんがどう感じるかが大切です。

もちろん講師としては、皆に良い効果を与えるように授業をしていくわけですが、飽くまでも集団授業ですので、個々のお子さんによって感じ方は違うでしょう。学習内容の定着が甘く、その原因が集団授業についていけないから、というのであれば、お母様がつきっきりで見てあげるというのも"あり"だとは思います。ただし、やっぱりお母様が苦しいとは思います。

家庭教師をつけるというのなら話は別ですが、案外自宅での長期学習というのは緊張感が長続きしませんし、甘えが出てしまいがちです。もし自宅学習をされるのならば、かなり綿密に計画を立てて、本人にも覚悟を決めてもらうくらいの決意で臨まれることをお勧めいたします。

昨年も同じ質問を受けたことがありましたが、その方は半分講習会に出して、半分自宅学習をされたようでした。色々判断に迷われるかもしれませんが、いったん決めた以上は、「これが最善の道」と信じてやりぬくだけです。

以上、ご参考までに。