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塾の教材、多いほどいい?

教材が多いことによる問題点とは

今回は、「塾の教材をどれだけ仕上げるべきか」というテーマです。
ここで、まず、身もふたもない塾の都合を書きます。

それは、「プリントや問題集が多いことでクレームが来ることは少ないが、プリントや問題集が少ないと塾の信用が落ちかねない」ということです。実際、塾や予備校のアンケートでは、大量のオリジナル教材を配布する講師が上位になることが多いです。私自身、大手予備校で勤めていたころ、レジュメを配布するときと配布しない場合では、明らかにアンケート結果が異なりました。たくさんの教材があれば熱心な塾という印象をもたれやすいし、レジュメにアンダーラインを引かせる講義では、生徒が「分からない」という感覚を持ちにくいので、クレームが少なくなります。

逆に、プリントが少なかったり、書店で買える教材を使用していると、「あの塾には独自ノウハウがない」「講師に熱心さがない」と悪評を生みやすくなります。しかし、大量の教材を配布することは、いくつかの問題点を生みます。

問題1 教材費がかかる。→授業料が高くなる
塾のプリントは小部数で印刷することが多く、ページあたりの印刷代金が割高です。また、制作やファイリング、配布に伴う人件費が発生します。実際、塾生が減った塾でリストラを行うときは、コピー代やテキストの印刷費を大幅に見直します。

問題2 重要ポイントが分かりにくくなる
大量のプリントがあると、どの問題が重要か把握するだけで一苦労です。講義を聞き逃すと、大変なことになります。

問題3 学習効率が悪くなる
塾の教材をこなすだけで手一杯になると、苦手な単元の克服など、お子様にとって本当に必要な勉強に取り組む余裕がなくなり、学習効率が落ちます。また、穴埋めや計算プリントがただの単純作業になってしまっている場合は、時間の無駄です。

もちろん、教材がたくさんあるほうが、学力が伸びるお子様もいらっしゃいます。ゲーム感覚で問題を楽しみ、ブルドーザーのように教材に取り組むタイプのお子様には、大量の教材が効果的です。
しかし、問題2〜3のように、大量の教材を使うカリキュラムが合わない合や、教材費に保護者様が疑問を感じる場合は、勉強のスケジュールを見直すことをお勧めします。