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近年の知育ゲームに対する親の考えとは

ゲーム機は学習に役立つ―旺文社の保護者アンケート

子どもたちの学習や遊びの世界で、ゲーム機の浸透に驚くには今更のものがある。
英語教育でもニンテンドーDSが出現してから、これを使って指導したり、学習する人がきわめて多くなっている。

このほど旺文社が3〜12歳の子どもを持つ保護者を対象に、「ゲームと教育に関するアンケート」を実施したが、90パーセント強の親が、「知恵遊びはゲーム機で身につく」と回答し、教育の世界におけるゲーム機の効果を高く評価していることがわかった。

一方「ゲーム機を使っての学習はさせたくない」と答えた親は6.9パーセントに止まっていて、ゲーム機が単なる遊びの器具から"学習のための道具"として認知されている裏づけともなっている。

このアンケートによると、「子どもにゲーム機(携帯電話やPCを除く)で学習させたいと思うか」の質問に、約半数の50.1パーセントが「思う」と答え、「どちらとも言えない」が43.1パーセントで、「思わない」の6.9パーセントを大きく凌いだ。

「ゲーム機で身につくと思う能力」は、間違い探しなど「知恵あそび(関係性)」が91.0パーセントと圧倒的に多く、ついで1桁の足し算など数の仕組みに興味を持たせる「かずあそび(思考性)」が81.5パーセント、なぞなぞや助詞など言葉の論理性に興味を持たせる「ことばあそび(論理性)」が70.0パーセントとなっている。

知育ゲームの利用経験と、ゲーム機で身につくと思う能力の相関」では、「知育ゲームの使用経験がある」と答えた親は、「経験がない」と答えた親に対してはっきりとした差を見ることができる。

(かっこ内は経験群対未経験群の割合)
雨が降る仕組みなど、自然現象に興味を持たせる「生活あそび(自然性)」(51.8パーセント対36.3パーセント)、色や音楽などを創ることに興味を持たせる「感覚あそび(創造性)」(68.0パーセント対58.5パーセント)、おつかいやお買い物など社会生活に興味を持たせる「生活あそび(社会性)」(51.8パーセント対45.7パーセント)が、「ゲーム機で身につく」と回答している。

その一方で、「知恵あそび(関係性)」「かずあそび(思考性)」「ことばあそび(論理性)」はほぼ拮抗した数字を示し、ゲーム機利用の経験とは関係なく、「ゲーム機で身につく」と考えている。全体で見ても、知育ゲームの使用経験がある親の場合、「身につくと思う」と回答する親が多い。

親がゲーム機で学習経験を持っている場合は、「ゲーム機で学習させたい」と考える人が69.6パーセントと高く、経験がない親は29.5パーセントと極端な差が出ている。

わが子がしっかり勉強してもらいたいと考える親は、ゲーム機を使った経験の有無とは関りなく多いわけだが、その方法については自分の学習経験と重なる傾向が強いようだ。紙と鉛筆で勉強をする方法や効果を知らない親も増えているのかも知れない。

現代風学習法を如実に感じる調査である。