塾選びのポイントは?
塾にもさまざまなタイプがある
結論から言うと、私は「塾に通う必要はナイ!」と思います。いや、それは言い過ぎか…言い換えましょう…「受験に合格するための絶対条件は塾に通うことではナイ!!」。
今日からは、この鉄則を頭に置いて、受験勉強に励むようにして下さい。決して忘れないでくださいね。それでは『正しく塾を活用する方法』について、レクチャーを始めることにしましょう。
現在、日本中には色々なタイプの塾があります。塾を見分けるには、「形」と「型」を知らなければなりません。
◆「形」
「形」とは、ずばり、目に見えるモノです。つまり、「対多数」か「対個人」かということです。俗にいう「集合授業」と「個別授業」の区分けと考えて下さい。単純に、先生1人対生徒1人以外は集合と言えます。
◆「型」
「型」とは授業の中身(進め方)、指導方針などのことです。これは、保護者の方には非常に見えにくい…。なぜなら、親は授業を受けないからです。でも、次の点にポイントをしぼれば、お子さんの通っている塾の「型」を簡単に見分けることができます。
チェック1
□予習をしないとついていけないor宿題は絶対やらなければならない
チェック2
□授業時間中の3分の2は問題を解く時間だ
チェック3
□塾の授業は難しいと思う
チェック4
□授業で使用しているテキストの解答・解説集を生徒にも渡している
チェック5
□能力別クラスに分けられている
さぁ、何個当てはまりましたか?それでは、チェックポイントに対する解説を。
<チェック1・2>
塾の授業の進め方は、大きく分けて2つのタイプ。「演習型」と「講義型」です。タイプは、塾に集まる生徒の目標によって設定されていると言ってもよいと思います。生徒は塾の『雰囲気』を見て入塾してくるわけですから、塾が求めている生徒層を見分けることとも言えるかもしれません。
演習型の塾では、授業前の予習は不可欠。もちろん授業内で説明・解説をする時間もあるにはありますが、演習型の塾では「解かせてナンボ」なので、問題を解かせることで生じる疑問点を解説のポイントにおいている場合が多いです。
講義型の塾は、演習を、講義内容を完全に理解させるため・理解したことを確認するために利用しています。十分な説明をした後に、確かめ問題程度をサラッとやらせるわけです。
数学で言うと、公式の使い方を丁寧に説明するのが講義型で、公式を提示したら使い方は説明せず、問題を解きながら身に付けさせるのが演習型と言えるでしょう。
<チェック3>
生徒が授業を難しく感じるのは、「教えられていないこと」が演習の中で登場してくるということ。これは、まさしく演習型の特徴です。生徒が「難しい」と感じた部分を解説していくのです。
講義型では演習はあくまでもチェックのためですから、初見の問題は意識して授業に取り入れないようにしていると思います。
<チェック4>
これも大切なポイント。解答・解説はすべて授業内で…という考えであれば、生徒に解答集を持たせない場合が多いと思います。言うなれば、解答集の内容を授業でやってしまうということですよね。
一方、テキストの解答や解説を生徒にあらかじめ渡している教室もあります。そういう教室は、テキストの内容は「大筋」として使用し、授業ではテキストに載っていないプラスαを取り扱うと思います。解答を生徒に渡している場合、答えや解き方を板書しただけでは生徒にも「そんなことはわかるよ〜」って言われちゃいますからね。
つまり、生徒にテキスト以上のことを期待している塾の場合は、予習の段階でテキストをフル活用してもらうために、解答集を渡している場合が多いはずです。
<チェック5>
能力別クラスに分ける…というと、差別的な冷たい印象を持つ人もいるかもしれません。しかし、生徒達にとっては自分の能力別のクラスにいることは、案外、居心地のいいもののようです。
ここで勘違いしてはいけないのは、塾と学校というのは、目指していることは同じとしても、そのアプローチ法が全く違うということです。教育論の本などでは「能力別クラスは、差別を助長する」とか「能力別クラスにしたほうが下位層の伸び率が高くなる」という主張もありますが、それは学校(特に公立の小・中)の場合だと思います。
塾は「下位層の伸び率」なんて関係なく、1人1人の成績が大切なのです。あらかじめ「下位層」を作らないことが大切です。上位と下位に開きがないほど、授業進度は速まります。クラス分けが細かいほど授業進度が速く、その分、量をこなせる。つまり、演習重視型と考えられるかもしれません。
もうおわかりのように、このチェック項目に多く当てはまれば当てはまるほど「演習型」であると言え、1つも当てはまらなかったのなら「講義型」と言えます。
さぁ、あなたの塾は、演習型?それとも講義型?
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