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子どものSOSに気づけない親

子どもの自殺、原因は親?

ところで、子どもの自殺が増加していますね。原因はどうも私たち親にあるようです。
心の危機を知らせるサインを発している子どもが少なくありません。
いずれも心の中に何か自分を脅かすものが生じている「SOS信号」なのです。

例えば、

▼なんとなく落ち着きがない
▼乱暴な振る舞い、言動
▼急激な成績低下
▼何もやる気がない無気力
▼不登校

しかし最近、このSOS信号に気づかない親が増えていますね。

▼わが子についてよく知らない親
▼保育園や幼稚園での様子もわからない親
▼「小さい頃、どんなお子さんでしたか」と尋ねても答えられない親。
▼わが子の出生時の体重、言葉を発した時期、歩き始めの時期、などもまったく答えられない親。

仕事などで子どもとかかわる時間が少なく、子どもと一緒に過ごす時間も親の方に心のゆとりがないのですね。
結果的に、子どもの存在を疎(うと)ましく感じたり、仕事のストレスを子どもにぶつけてしまうのです。

最近話題になってるモンスターペアレントも、このことと関係がないとはいえませんね。
一方的に学校を批判し、無理難題を押し付ける保護者たち。子どものしつけや家庭教育を放棄したかのような言動。

こういう親たちの子どもはどうなるのか知っていますか。

親からの放任や攻撃で、「愛情飢餓状態」に陥ります。子どもたちは自分の気持ちをはき出す場所がなくなり、孤独感と無力感はどうにもならなくなり、最悪の選択に至ってしまのです。

心のきずなをチェックしてみよう

では、私たち親はどうすればいいのでしょうか。
仕事などで子どもと触れ合う時間が限られる場合でも、限られた時間を心のエネルギーの補給とわが子の社会的能力を育てるために使いましょう。

▼子どもと触れ合う時間を決めましょう。その時間は子どもの話を徹底して聞きましょう。その次に親が伝えたいことを話しましょう。
▼子どもに対し、自分がどこでどんな風に仕事をしているのか、出来るだけ具体的に話してあげましょう。
▼職場や携帯電話など緊急時の連絡先を教えておきましょう。

最後に、親子の「心のきずな」診断シートを試してみましょう。チェックの数が0〜2個なら要注意です。

 □子どもの良いところを10以上言える
 □1日1回は子どもを褒める
 □子どもが嬉しいとき、悲しいときを分かってる
 □担任の先生や保育士などの名前を言える
 □1年前に比べ、子どもが成長した部分を言える
 □子どもと毎日15分以上会話をする
 □子どもがホッとする家庭作りを心掛けている
 □楽しい食事を心掛けている
 □子どもの様子で気になることがあれば話し合う
 □あいさつの仕方などを積極的に教えている

 <菅野純・早稲田大学教授(臨床心理学)による>