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いじめを防ぐ「ペア担任制度」とは

子どもたちを見守る目

東京都教育委員会が、来年度に、退職後に再任用したベテラン教員と新人をペアで担任とする制度を導入するという。これは、全国初の取り組みらしい。

文科省が10月に公表した調査では、教員採用試験に合格しながら、1年間の試用期間後に正式採用にならなかった教員は平成20年度は315人。その約3割が精神疾患による依頼退職だったという。

「先生の言うことはすべて、おとなしくきちんと聞いて守ること」というかつての常識が通じない子どもたちが増えているのが、現在の悲しい現実である。
それに対して、「親に厳しく子どもをしつけさせよ」とか、「先生は昔より頼りなくなった」と批判するだけでは、問題は解決しない。
現状を直視し、その対処法を考えなければならない。

その方法の一つとして、都教委は「ペア担任制度」を考え出した。
一人の担任が、30〜40人の子どもたちの一人ひとりに目を行き届かせるのは難しい。
一クラスの人数を減らすには、教室の数を増やさねばならないし、子どもの数が20人程度に減っても、どの程度効果が出るかは分からない。とりあえず、子どもたちを見守る目をを、二つから四つに増やすのは、良いアイデアだと思う。

また、クラスの問題を、担任一人ですべて丸抱えしなければならないのは、精神的な負担が大きいが、ベテラン教員がペアになってくれれば、相談相手もできるし、担任とはまた違った視点で、問題を観察してもらえるので、子どもたちのためにも良いだろう。

子どもたちが、いじめたり、いじめられたりするのは、子どもたちへの、大人の愛が足りないからではないだろうか。
「子どもを社会で育てる」というのは、子どもたちの成長を、できるだけたくさんの大人の目で見守り、愛情をかける、ということだと思う。

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