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ネットいじめの実態とは

被害にあっていても相談できない子どもたち

インターネットや携帯メールを利用したいじめ、いわゆる「ネットいじめ」が社会問題になっています。

鹿児島県教育委員会の「いじめ対策プロジェクト推進会議」で報告されたデータによると、2007年度のいじめ件数は、前年度に比べて4割程度減少したものの、「ネットいじめ」が5割も増加したとのことです。

埼玉県教育委員会が、中、高校生約2万人を対象にして行った2008年7月の調査では、ネットいじめの被害にあったことがあると答えた生徒はおよそ8人に1人にあたる12.6%という結果がでました。そのうち、ネットいじめの被害を受けたときの相談相手について「誰にも相談していない」と答えた生徒は3人に1人の32.4%でした。

ネットいじめが子供たちにとって、とても身近な問題となっているにも関わらず、周囲の大人は実態を把握しきれていないというのが現状のようです。

ネットいじめの被害にあった子供たちの多くは、裏サイトなどの掲示板やプロフといったインターネット上のサイトに誹謗中傷を書かれています。悪質なものになると、実名、住所、顔写真などの個人情報をネット上で公開されたり、悪口を書いたメールをチェーンメールとして大勢の人に送りつけられたりするなど事態は深刻です。最近では、他人になりすましてプロフを立てたり、メールを送りつけたりする「なりすまし」によるネットいじめも発生しており、手口は巧妙化しているといえます。

しかし、子供に携帯をもたせている保護者の多くは、ネットいじめの実態どころか、自分の子供がどのような目的で携帯を利用しているかすら知らない場合が多いといいます。

増え続ける「ネットいじめ」。対応するためにはまず、周囲の大人が携帯電話やインターネットに関する正しい知識をもち、子供たちの利用実態を把握することが必要ではないでしょうか。