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学力に差がつく「話を聞く力」

成績の良い子は、人の話を聞ける子

成績の差は、何年生ぐらいからついてくると感じますか?小学3年〜4年ぐらいから、と感じますか。だいたいアンケートを取ると、そのあたりになります。ところが、本当は小学校に入学した時点ですでに差がついているのですよ。小学校の先生がそう言うのです。僕も塾の生徒を見ていて、同感です。

小学校1〜2年のテストで表面に表れる点数では、差はあまりわかりません。今回問題にしている差とは、人の話をきちんと聞くことができる力の差です。この差が学力の差に直結していきます。人の話を聞く力は、幼児期に家庭で身に付けさせるべきものです。まず親がしっかり人の話を聞けていないと、子どもにできるはずがありません。

子ども会で何か行事をする時、役員のお母さんが子ども達に注意事項を説明することがありますよね。そういう場面で、説明しているお母さんの顔を見て、きちんと話を聞いている子と、じっとしていられず手遊びしたり、隣の子とおしゃべりしたりする子がいますよね。授業参観でも、先生の話や友達の発表を真剣に聞く子と、すぐに飽きてよそ見したり、手遊びしたりする子がいますよね。

人の話をきちんと聞けない子は、当然ながら授業内容を覚えていません。だから帰って宿題をやる時、わけがわからず、適当にやります。あるいは、すぐ親に聞きます。

低学年のうちは、表面的にはそれほど差はつきませんが、それでも算数の文章問題や国語の読み取り問題に対し「意味がわからん」と言って投げ出したりします。

小学校中学年になってくると、はっきり差がつきます。だから「自分は頭が悪い」と思うようになりますし、口に出しても言います。

人の話を聞く力のない子は、大人になっても直りません。授業参観の時、授業を観察しないで、隣のお母さんとおしゃべりばかりしているお母さんがいるでしょう。

そういう人はPTAや子ども会などの会合でも、発言者の言うことをきちんと最後まで聞こうとしません。こそっとメールしたり、隣の人としゃべったり、資料を見たりしています。

人の話を聞ける子は、授業に集中し、理解するので、塾に行かなくても成績はいいです。
あなたのお子さんが成績が悪いなら、塾を考える前に人の話を聞く力があるかどうか、観察してみて下さい。ないようであれば、まず人の話を聞く力を養成しましょう。これは家庭の仕事です。人の話を聞く力がなければ、塾に行っても無駄です。
「自分の子どもには人の話を聞く力が欠落している」と感じるなら、まず自分自身を振り返ってみましょう。きっと何か気付くはずです。