「思いやりのある子」に育てるヒント
「まわりの人に思いやりがない」と感じたら…
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「大いなる存在はすべてを見通していて、
与えたものにはすべて利子までつけて返してくれる」
リチャード・カールソン(アメリカのカウンセラー)
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「私のまわりは、思いやりのない連中ばかりだ」
ある年配のご婦人はそう思っています。
夫は仕事ばかりでろくに話をする時間もないし、嫁に行った娘はめったに帰ってこない。孫にいたっては、めったに電話も手紙もくれはしない。近所の人も旅行に誘ってくれたためしはないし、昔からの友人たちも最近は音信不通だ。
みんなみんな思いやりが足りない。
そこである人に相談してみることにしました。
「そうだ、本当に思いやりが足りない」
その人が答えたので、ご婦人はわが意を得たりとうなずきます。
「そうでしょう。まったく思いやりのない人たちばかりなんですから」
「本当に思いやりが足りない人だ。…特にあなたがね。今までまわりの人たちに、どれだけ思いやりを持って接してきたのですか?」
言われてご婦人はハッと気づきました。考えてみれば自分は愚痴ばかり言って、まわりの人たちを憎んでいて、思いやりをかけようなどと思ったこともなかったのです。
まわりの人たちの思いやりがなかったのではないのです。思いやりを与えなかったから、誰も思いやりを返してはくれなかっただけのことだったのです。
幸せになりたいと思っている人は多いでしょう。
でも、『幸せになりたい』と思っていることこそが、『今、自分は幸せではない』ということが前提になっているのですから、意識のベクトルが『幸せではない』という方向へ向かってしまっているのです。だから、なかなか幸せを手に入れることができません。
そんな人の多くは、そもそも『幸せ』の定義を間違っていたりするようです。
経済的に豊かになる。
権力を持つ。
ほしいものを手に入れる。
何でも自分の思うようになる。
楽をしたい。
そんな方向に意識のエネルギーを使っているから、本当の『幸せ』からは遠ざかってしまうのでしょう。なぜなら、そのような望みは、手に入れれば入れるほどさらに大きく膨れ上がり、いつまでたっても満たされることはないからです。いくらエネルギーを注いでも、ただ浪費されていくのみなのです。
実は、幸せではない状態というのは、エネルギー不足であることをいうのです。ということは『幸せ』な状態とは、エネルギーに満ち溢れた状態のことなのですね。
それは、心が平安で満たされた状態。つまり、あまり自分とか欲望とかを意識していないときなのかも知れません。
…そして、それは、何かを与えているときなのでしょう。
今の自分でいて、自分ができる最大限のことをやってみる。毎日を思いっきり楽しむ。私たちが、この世界にできる最大限の貢献が、それなのではないでしょうか。
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