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子どもの夢を育てる親、つぶす親

子どもの夢をどう受け止める?

★夢の大きさ
時に子どもは、途方もない夢を見ます。
「世界一の野球選手になりたい!」
と言ったりします。こういう場合はまだ良いんです。子どもの夢を聞いた大人は、
「そうかぁ。頑張ってね!」
と笑顔で答えられます。

これが、現実的に叶えられそうな場合、たとえば、
「大人になったら起業して、社長になりたい!」
というような夢だった場合。もしも自分の子どもさんがそんな風に言ってきたら、
「そうかぁ、頑張ってね!応援するよ」
と答えることができるでしょうか。

「そうかぁ。でも、今のままだったら無理だね。もっと勉強しなきゃ、そんなことできないよ」
と答えたりしませんでしょうか。
不思議なことに、人は相手から夢を語られた場合、現実を見せつけたくなります。相手が身近な人だった場合、その思いはより強くなります。

「現実を見せて勉強を促し、その夢が叶うようにさせてあげたい」
というのは、確かに親心かもしれません。しかし、自分がそう言われる立場だったら。「今のままでは無理だ」と言われてやる気が出るでしょうか。人によっては、過去に同じようなことを言ったご自分の親に対して、恨みに近い感情を持っている方もいるのではないでしょうか。

★「なる」と「なりたい」
ここで重要なのは、「社長になる!」と言っているのではなくて、「社長になりたい」と言っていることです。「社長になりたい」と、夢を語っているんです。「社長になる」と、現実として言っているワケではないんです。

もしも「社長になる」と言っているなら、現実を吟味させる必要はあります。
それも、吟味するのは大人ではなくて、本人です。「今のままでは無理だ」と言うのは大人ではなく、本人です。自分自身で答えを出すことで、自分の選択に責任を持ちます。自分で責任を持ったことなら頑張れますし、もしも叶わなかったとしても納得できるんです。
下手に大人が「今のままでは無理だ」と言ってしまうと、子どもは「親に夢を壊された」と思ってしまうことだってあるんです。

もちろん、6歳の子どもが「△△になる!」と言ったからといって、現実を吟味させる必要はありません。まだまだ先は長いんですから。
大事な大事な6歳の娘さんが、
「私、タケシ君のお嫁さんになる!」
と言ったとしても、
「タケシ君が将来何の仕事をするかもわからないのに、何を言ってるの!」
「だったら花嫁修業をする必要があるんじゃない?」
などと言う必要はありません。…いや、まぁ、そう言う人もなかなかいないかとは思いますが。

現実を吟味させるのは、論理的思考ができる12歳頃からで良いと思います。自分で夢と現実を吟味して、あまりにも叶わないと思ったなら、本人はたいした心の負担も無く、次の夢を探すなりの行動をとるはずです。
本人が叶えられると思ったなら、どうか応援してあげてくださいね。夢は、生きる力です。

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★今日のポイント
・「なる」と「なりたい」は別です。
・夢は、生きる力です。
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