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子どもの自尊心を高める接し方

子どものこと、わかっていますか?

子どものことを親はよく知っていると思っているが、果たしてそうだろうか。

親の前で見せる子どもの顔は、果たして本当の子どもの顔だろうか。友だちの前で見せる子どもの顔、学校の先生の前で見せる子どもの顔、塾の先生の前で見せる子どもの顔、近所の人たちの前で見せる子どもの顔、子どもには色々な顔がある。そのどれもが本当の顔なのだ。

だから、私たち親は、子どものどんな顔でも想像がつくように、子どものことを理解しておいたほうがよい。今回は、子どもを理解することについて考えたい。

子どもでも大人でも、相手を理解するというのは、相手の文法(=ものの考え方、ものの感じ方)を理解することだ。そのためには、相手をしっかり観察し、相手の好きなことや嫌いなこと、習慣にしていること、思考パターンや行動パターンを知ることだ。相手に興味関心を持つことだ。

たとえば、子どもが問題を起こしたら、どうしてこんな問題を起こしたのだろうと興味を持って子どもに聞いてみることだ。叱るために聞くというよりも、興味を持って聞いた方が良い。その方が、子どもも話しやすくなる。

子どもが、友だちと喧嘩したのならば、こんな風に聞いてみるとよい。

お母さん:B雄君と喧嘩したんだって?
A君  :そうなんだ。
お母さん:どうして喧嘩なんかになっちゃったの?
A君  :B雄が急に殴ってきたんだよ。
お母さん:なんでB雄君が、殴ってきたの?
A君  :えっ!知らないよ。
お母さん:B雄君に殴られる前は、あなたたちは、何をしていたの?
A君  :別に。ボールを取り合っていたんだ。
お母さん:そうなんだ。それで、B雄君に殴られたきっかけは、ボールのことなの?
A君  :B雄がボールを独り占めにしたから、僕が取り返して、みんなに渡したんだよ。そうしたら、B雄の奴が、殴ってきたんだよ。
お母さん:どうして、あなたは、ボールをみんなに渡したの?
A君  :え〜…。だって、ボールでみんなが遊ぼうとしてたんだ。みんなが困ってから。
お母さん:そうなんだ。それで殴られたんだ。でも、B雄君にボールで一緒に遊ぼうって言わなかったの?
A君  :言ったけど、B雄が、ふてくされてしまったんで、無視してたんだよ。そうしたら、奴が。

A君は、もしかすると正義感の強い子どもかもしれないし、B雄君がふてくされた原因がほかにあって、A君はもっと違う側面があるのかもしれない。どちらにしても会話をしながらA君のものの考え方や感じ方を知ろうとすることだ。

こんな会話の積み重ねが、子どもを知ることになるのだ。興味関心をもって、子どもと接してみよう。子どもは、それだけでセルフ・エスティームが高まるはずだ。