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子供の理解を深める、リアルな体験

公式の暗記より、記憶に残る

★ 皆さんは立方体を絵に書けますか?

図形問題は、自分の頭の中で具体的なイメージができないと解くことは難しいと思います。
そして、平行四辺形や台形のような平面図はイメージできても、立体図はまったくお手上げという場合もあるでしょう。

ところで、皆さんは、立方体(または直方体)を絵にすることができるでしょうか。
サイコロや箱を書けばいいわけですが、いくつかの辺を平行に書かないとゆがんだ図形になってしまいます。
特に底の部分の辺がポイントなのですが…。

もちろん図形をきれいに書くことができれば、立体はOKというほど単純ではないのでしょうが、少なくと図形が書けるということは、その図形を空間として頭の中にきちんと思い浮かべることができるということでしょう。

絵が下手だから書けないのではなく、頭にイメージできていないから書けないのです。


★★ イメージがだめなら、リアルな体験に限る!

なんとか頑張って箱が書けたとしましょう。
次は、中学受験問題レベルかもしれませんが、箱の一部をななめにばっさり切り取った図形はどうでしょうか。
切り取った後の図形を書くのは大人でも難しいでしょう。

子どもにとっては、切り取った後の図形がどういう形になるのか、おそらくイメージするのは難しいと思います。
うちの娘もそうでした。

「公式を使えばいいんでしょ。直方体の体積から三角すいの体積をひけばいいんでしょ。」

解き方はそれでいいのですが、空間をきちんとイメージできていないと、ケアレスミスをおかしたり、ひっかけ問題にまんまとひっかかってしまうおそれがあります。

そこで、空間をリアルに体験してもらい、頭と体で学習しましょうという提案です。

直方体の切り取りは、我が家ではブロック状のチーズを包丁でななめに切ってみせました。
そして、切り取った面が平面であることを確認し、そのブロックを上から見た図、横から見た図を書かせました。
実体験したリアルな空間と自分の書いたノートを比べて理解を深めたというわけです。


★★★ リアルな体験は公式の暗記よりもはるかに記憶に残る

こうした体験は手間も時間もかかるものですが、「知っている」ではなく、「本当にわかる(納得する)」ようになります。
いわゆる「腑(ふ)に落ちる」わけです。

また、子どもにとっては新鮮な驚きの体験として記憶しますから、公式だけを暗記するよりも、はるかに記憶が持続されます。
こうしたひと手間は回り道のようでいて、実は効率的な学習方法なのです。
算数の速さ、重さなどいろいろな単位を使う学習については、こうしたリアルな体験がお薦めだと思います。