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受験算数を解くコツ 〜隠れた数字を探せ!

実際に計算しないで解ける問題

受験算数に文学を感じるのはこんな問題です。
この奥ゆかしい出題はなんでしょう。
この恥じらいはがちな解法はどうしたものでしょう。

〜?〜?〜?〜?〜?〜

[問題1] (H21 立命館中学)

30×29×28×・・・×3×2×1を計算すると
一の位から数えて0は何個続くでしょう。

〜?〜?〜?〜?〜?〜


非常に文学的な「問題」じゃないでしょうか?
30から1まで順に掛けていけばいいなんてことは考えられません。
なんかこの「計算すれば」という言葉には
「この崖から飛び降りれば」というような、または
「清水の舞台から飛び降りれば」というニュアンスが感じられます。

いやいやいや、実際は「計算」はしません。
計算したとしたらといっているにすぎません。
限りなく反実仮想の計算です。30だからいいものの
時には1から100までなんていうものもあるんですから。
これは整数の性質やメカニズムのようなことを問うているわけですよね。
奥ゆかしいじゃないですか。

では一の位から並ぶ0を作るのは誰でしょうか?
この問題の登場人物はいったい誰でしょう?
そう、0を作るのは10です。
そして10と言うのは実は2と5というカップルなのです。
2×5しか10という数を作れません。
そしてこの問題のなかにはいったい何人の2と5がいるでしょうか?
いえ、この場合5の人数だけで十分です。
なぜなら5よりはるかに2の数のほうが多いですから。
カップルの数だけわかればいいのです。

それでは5は何人隠れているのでしょうか?
30÷5=6ということで6名発見しました。
しかし実は25という数字の中にもう1人隠れているわけです。
まあ、25というのは5の双子ですからね。
÷5のときに1人しかカウントしてません。
ですからもう1人次の計算で出てきます。
30÷25=1あまり5です。
合計7人の5が隠れているということで
0は7つ続くということになります。


〜?〜?〜?〜?〜?〜

[問題2] (H21 武庫川女子大附属)

1×2×3×4×・・・×100は3で何回割ることができるでしょう。

〜?〜?〜?〜?〜?〜

今回は3が何人いるかだけを探せばいいですね。
100÷3=33・・・1
100÷9=11・・・1(双子のもう1人)
100÷27=3・・・19(三つ子の3人目)
100÷81=1・・・19(四つ子の4人目)

33+11+3+1=48(余りは無視です)
48回割ることができますね。

そういう問題だったということです。
恥ずかしがって数字が隠れているんですね。