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算数がニガテな子、問題は計算力?国語力?

解けないのは、計算力がないから?

国語は、全ての学問の基礎です。なぜならば、全ての学問を国語(日本語)で学習するからです。そのあたりはもう、みなさんすでにわかっているかと思います。

今回は「算数」についてお話しします。
日本語で書かれている教科書を読む、日本語の文字を書くなどの基本的な作業以外で、国語力が影響する算数の特性とは何でしょうか。
たとえば理科や社会の場合は、国語力が影響するのは情報分析力、いわゆるレポートを書く力です。算数ではどうでしょう。


【問題】
長さ5mの壁に、横の長さが25cmの画用紙に描いてある絵を14枚、一列に並べて掲示します。
かべのはしと絵、絵と絵の間の長さをどこも等間隔になるようにして貼る場合、
その間隔は何cmにすればいいでしょう。


さて、この問題を解く計算力がある場合。
実際にパパッと計算に取りかかれる子と、そうでない子の差は、国語力だと私は思うのです。この問題が問うていることを、書かれている言葉に基づいてイメージできるかどうかなのです。

私は算数の家庭教師をしていた経験もあるのですが、「何を聞いているのかわからない」という子どもに対して、ひとつひとつ絵にしていきました。
たとえば今回のような問題の場合、次のような感じで話をします。
「まずね、壁があるんだよ」(絵を描く)
「その壁は長さが5m」(数字を書き入れる)
「そこにね、絵を14枚貼るんだ」
ゆっくり説明し、その都度、図などを描いていくと、子どもはわかるのです。もともと計算力があるのであれば、すぐに解けます。
しかし国語力がない子どもは、この問題を解いたとしても、状況や場面が違う問題が出た場合には同じ方法で解けばいいはずなのに、また解けないということがあります。
それはやはり、算数ではなく国語力の差だと思うのです。

もう少し低学年でも
「同じ数になるように分けます」
「○○は△△より□cm長い」
「元々の数より何個増えたことになるか」
などの言葉がぴんと来ないために、
「この問題難しい!」
と思っている場合もあるのです。長い文章題を見てげんなりしている子もいます。
お子さんの算数の成績が悪い場合、本当に算数の力がないのか、国語力の不足のせいではないのか、まずは見極めることが大切です。