「勉強って楽しい!」と感じさせる方法
子どもが頑張れる理由はどこにある?
子どもは誰だって“頑張る”という能力は持っています。
勉強も遊びも、現在という時間を全力で使うということにかけては、大人よりも達人といえるのかもしれません。
でも、子どもが先生や親、友人などに「頑張れ」と励まされて頑張るということは、それほどないのではないでしょうか。
おそらく勉強も運動も遊びも、「おもしろい」「楽しい」と自分自身が感じたとき、時間を忘れてそのことに「熱中する」とき、周囲からみると「頑張っている」ということになるのではないでしょうか。
それでは、勉強が「おもしろい」「楽しい」と感じるのは、どのようなときでしょうか?
・今までできなかった問題が解けたとき
・テストで100点をとったとき
・問題を解くスピードが上がったとき
などということもあるでしょう。
こうした自分自身の達成感でやる気になるような子であれば、おそらく、その子は「勉強ができる子」であるはずです。
そうでない場合は、やはりまわりの人の「言葉や態度」でやる気になるのではないでしょうか。
先生からの「△△さん、よくできたね」というほめる言葉。
同級生からの「△△さんって、すごーい」という尊敬のまなざし。
親からの「よく頑張ったね」という愛情ある言葉。
こうしたまわりの人からのちょっとした言葉や態度が子どものやる気を左右し、結果として勉強がおもしろい、楽しいと感じるようになる場合が多いのではないでしょうか。
一見、他力本願的な動機づけですが、特に、普段ほめられたことのない子どもにとってはその効果は絶大であるといえます。
「よい評価」ではなく、「よいフィードバック」を
ただし、こうした言葉や態度は、「子どもへの評価」であってはいけません。
原則1 子どもはそもそも未熟である。
原則2 子どもは将来への無限の可能性をもっている。
原則3 勉強の主役はあくまでも子どもである。
という3つの原則にたてば、「よいフィードバック」を示すことが大事であると考えます。
それでは、よいフィードバックとはどういうものでしょうか?子どもの行動が良かった場合とまずかった場合に分けて、
○良かった場合 →子どもをさらにやる気にさせること
○まずかった場合→子どもが自分の行動をきちんと反省すること
まず、良かった場合はこんな感じでどうでしょうか。
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○感じたことを感情を込めて表現する。
・こんなにできるなんて、すごいねえ
・これまでがんばった成果が出てきたんだね
○パーフェクトでなくても前回より成長したことにフォーカスする。
・今までできなかったところが、できるようになったね。
・少しずつ良くなってきているね。勉強するコツがわかってきたようだね。
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「子どもの勉強」についてのフィードバックですから、ここでは「お母さん、うれしいわ」というような表現は避けるべきと考えます。
なぜなら「原則3 勉強の主役はあくまでも子どもである」ことから、子ども自身がどうだったかを表現すべきであるためです。
なお、「お母さん、うれしいわ」という表現は、家のお手伝いをしてもらったときなどに使うとよいでしょう。
次に、まずかった場合は
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○子ども自身に結果を自分のこととして受け止めさせる。
・うまくできなかったことは残念だったね。
・うまくできなかったことはきちんと受け止めなきゃいけないよね。
○次につながる反省をうながす。
・何か見直さなきゃならないことがあると思うけど。どんなことだろう?
・うまくできるようにするにはどうしたらいいと思う?一緒に考えてみようか。
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「原則3 勉強の主役はあくまでも子どもである」に従って、まずかったという結果をきちんと受け止め、反省して、改善していくというステップを子ども自身が主体的に考えるように導いていくことが親の役目ではないでしょうか。
肝心なことは、親は先生のように評価をするのではなく、子どもの気持ちを代弁したり、子どもの立場で話しをすることであると考えます。
特にうまくいかなかった場合は、子ども自身も心の中ではわかっているはずですから、まずはその事実を事実としてきちんと受け入れることができるようにお手伝いすることが大事なのだと思います。
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