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子どものモチベーションを上げる接し方とは?

やる気になる行動と言葉

私たちは、相手がやる気を出す、モチベーションが上がる、元気が出るような関わり方をしているでしょうか?
このような経験をされたことはないでしょうか。
たとえば、「お互いにがんばろう!」と相手と握手をしてやる気が出た。
ねぎらいの言葉をかけてもらってモチベーションが上がった。
失敗してしまった時に、「ポン」と肩を軽く叩かれて元気が出た。
これらは、私が以前経験したことです。

相手と関わる時のアプローチの仕方として、「プラスのアプローチ」「マイナスのアプローチ」があります。
プラスのアプローチとは、相手に対して肯定的にアプローチすることです。
「良かったよ」「がんばったね」「素晴らしい」などといったようなアプローチで、相手と関わることです。
一方マイナスのアプローチというのは、否定的なアプローチで相手と関わることです。
プラスのアプローチとは逆で、「ダメじゃないか」「しっかりしてよ」など否定的に相手と関わることになります。

プラスとマイナスのアプローチには、それぞれ「非言語的アプローチ」と「言語的アプローチ」があります。
非言語的アプローチは、言葉を伴わないアプローチ法になります。
言語的アプローチは、相手と関わるときに、言葉を利用してアプローチするやり方になります。

プラスの非言語的アプローチとしては、
「握手をする」「頭をなでる」「相手の目を見る」「拳と拳を合わす」「肩に手を置く」「手をつなぐ」「微笑む」「拍手する」など、相手の身体に触れたり自分の身体を使うような、言葉を使わないアプローチ法です。

プロ野球を見ていると、ホームランを打つなど活躍した選手に対してハイタッチをしたり、お尻を叩いたり、ヘルメットを叩いたり、抱き合ったりする姿をよく見ます。
これも、プラスの非言語的アプローチだと思います。

非言語的アプローチにおいて気をつけなければいけないのは、お互いの信頼関係です。
プラスのアプローチであっても、お互いに信頼関係がなければセクシャルハラスメント(セクハラ)、パワーハラスメント(パワハラ)、体罰などとなってしまうこともあると思います。

プラスの言語的アプローチは、「ほめる」「励ます」「ねぎらう」「感謝する」「認める」「あいさつ」「信頼する」などのことを、言葉を使って相手に対して肯定的にアプローチすることになります。
このアプローチは、相手のやる気を引き出したり、元気を出させる上では、王道のやり方ではないでしょうか。
「ありがとう」「信じているよ」「お疲れさま」「大丈夫だよ」「素晴らしい」「助かったよ」などといった言葉をかけられたら気持ちが良くなりますし、「次も!」とモチベーションが上がると思います。

マイナスのアプローチを発奮材料にして、やる気を出すことはあります。
でも、やはり相手がやる気を出す、モチベーションを上げる、元気を出すためには、プラスのアプローチを多くしていくことが必要だと思います。

相手とのコミュニケーションにおいて、『メラビアンの法則』というものがあります。
この法則は、相手に伝わる情報の割合を示しています。
言葉そのものの意味である言語情報は7%であり、声の質・速さ・大きさ・口調などの聴覚情報は38%になります。
また、見た目・表情・仕草・視線などの視覚情報は55%の割合で相手に伝わります。

この割合からいって、相手との関わりの中で言語的アプローチと非言語的アプローチを組み合わせることは効果的と思われます。
たとえば「相手の目をしっかり見て話す」「前傾姿勢になって聴く」「頭をなでながらほめ言葉をかける」などです。

親子関係や上司と部下の関係など、さまざまな人間関係があると思います。
そのような関係の中で、子どもたちのやる気や元気を引き出していくためには、相手をよく見て関心を持った上で、相手に対してアプローチをしていくことが重要になります。