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勉強の原動力を生み出す「競争」の力

競争意識は大切

コーチングや教育相談などをやっていて、お父様、お母様からよく伺う話があります。
「うちの子は競争意識が強すぎて、負けると泣くんです。たとえばゲームに負けそうになると、終わる前にぐちゃぐちゃにしてしまって、かんしゃくを起こします。どうしたらいいでしょう」

私の答えはいつもこうです。
「競争意識があって良かったですね。それはお子様を大きく前に動かす原動力になりますよ」

競争意識とは、要するにもっとよくなりたい、一番になりたい、と思う気持ち。これは自分を高めるパッションになります。

子どもはゲームが好きです。
勝ち負けのあるゲームが大好きです。
そして誰しも勝てば楽しいはずです。
人間はそういう風に生まれついているのでしょう。

その勝ちたい気持ちを大切に育てていけば、他人に勝ちたい、組織に勝ちたい、そして自分に勝ちたい…と自分を前に押し出していく大きなエネルギー源になるのではないかと思います。
人間として自然な気持ちです。
負けそうになって悔しくて泣いている、この「勝ちたい」と思う気持ちを、「あなたは負けているのだから、それでいいの。それを認めなさい」などと負けることを美化した教育をして押し殺してしまっては、子どもの「何くそ」というハングリー精神はなくなってしまいます。
負けそうになって泣いている子がいれば、「そうか、勝ちたかったのね。じゃあ次はどうやったら勝てるかな」と何か解決策を見つけさせる問いかけで、子どもはぐっと前に進めるのではないでしょうか。

そして勉強をする場合も、この競争意識は重要な存在になってきます。
競争相手がいたほうが俄然やる気が起こります。ともに学ぶ仲間たちと競争しあいながら自分を高めていく、これは塾に子どもを通わせる、ひとつの大きな理由でもあるくらいです。

私の娘たちは大の競争好きでした。
おそらく私がそのように育てたのかもしれません。

家で勉強をするときも、何かにつけて競争を意識していました。
競争相手は人に限ったわけではありません。

・時間との競争
「どれだけの時間で1枚の問題が解けるか、時間を計ります」

・自分との競争
「日課である“プリント”を解く時間を正確に測り、それをつけていく」

・私(母)との競争
「勉強に限らず、小さい頃から、かけっこや縄跳びなど何をやるにしても、ママと競争ね、といって楽しく競争していました。もちろんぎりぎりのところまで競って最後には子どもに勝たせる、 そしてその達成感を味あわせる、といった演技もありでした」

実はこんな風に育てていたので、最初に述べたよくある質問、
「ゲームに負そうになるとぐちゃぐちゃに」
これは我が家でもよく見られた光景なのです。
でもそれが将来ずっと続くか、大人になっても負けそうになると癇癪を起こすかというと、もちろんそんなことはありません。

人間は人との関わり合いの中でどんどん成長していきます。
そんな先のことまで心配しなくても、自分で気づけば、自分からやめていきます。

それよりもこの勝ちたい気持ちが原動力になり、そこから得られる成果のほうが、ずっと大きいのではないでしょうか。