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残り3分の1の時間帯が、合否を決める!

「全問答えられた」と安心していると…

入試当日、試験会場に入ると会場内は一種独特の雰囲気があります。
その雰囲気に、はじめから圧倒されたり、緊張したり、不安になり平常心ではいられなくなってしまうのでしょう。そしてそんな中で試験開始の合図が出されます。
試験開始の合図とともに、静まり返った会場の中はいっせいにペンをこつこつ走らせる音に変わります。
試験問題を見ると、受験生達は自分の苦手なところ、勉強をやってこなかった問題やはじめての問題にあたり、後悔をまじえながら悪戦苦闘をはじめます。

まず試験開始から3分の1までの時間帯が、どんな受験生でも真剣に取り組む時間帯なのです。しかしこの時間帯がすぎると、ぼちぼち顔を上げ始める受験生が出てきます。
彼らはすでに試験をあきらめてしまったのか、顔の中にはあきらめムードが漂っています。彼らの入試はもうここですでに終わってしまっているのです。
次に真ん中の3分の1の時間帯、残りの受験生はできない問題でも何とか最後までやり遂げようと必死に努力を続けます。しかしこの時間帯ではまだ、各自の答案の優劣の差は出ていないのです。
答案に優劣の差が現れ始め、勝負がつくのは、実は残り3分の1の時間帯なのです。
この時間帯はできるものとできないものの差が具体的に現れてきます。どんな勝負でも最後の最後で勝敗が決するものです。これは試験だって同じです。

この時間帯に最後の最後まであきらめず、取り組んだものが好結果を残せます。試験を調子よく運んできたものも、この最後の瞬間に力を抜くと、結果は自分が思ったほどではなくなってしまいます。
自分が調子がよいと思っても、思い込みミス、うっかりミスや最後の確認ミスに気づいていない場合だって多いのです。しかし最後の最後の瞬間まで粘り抜いたものは、こういったミスも少なく、合格ラインまで限りなくせまってくるのです。

「試験は大体できた」という人は、全問完答型の人が多いでしょう。
彼らはその安心感からか一番大事な最後の時間帯に力を抜いてしまうのです。そして誤字脱字などのわずかのミスにも気づいていない場合が多いのです。
それに対し、自分にはできない問題があり完答はしていないけれど、自分のできる問題は最後の最後の時間まであきらめずやり抜いたという人は、答案に入念な確認チェックを入れながらミスの少ない解答を完成させているのです。
このように全問完答した人より、できない問題を飛ばし自分のできる問題だけを最後まであきらめず、確認チェックを入れながら取り組んだ人のほうが、高得点を取ることが多いのです。

試験を投げるのはもってのほかですが、最後に力を抜くなどと試験を甘く見てもいけないのです。どんな試験でも残り3分の1の時間帯、最後の最後の瞬間まであきらめず取り組めば、その人にはきっと逆転合格が見えてくるでしょう。
私はいつも最後の最後まであきらめず粘り抜くことが、その人に奇跡をもたらすと思っています。入試という勝負の場は、最後まで全力をつくすこと。それがいちばん大切なのです。