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子供によって違う「やる気のボタン」の押し方

その子に合った褒め方をすることが大切

子供がどんな時にやる気になるか、お母さんやお父さんは知っているだろうか。
子供は、基本的には、自分を認めてもらった時にやる気になるものだが、だからと言ってすべての子供が同じボタンを持っているわけではない。やはり子供の個性によって、やる気の入るボタンは違っているものだ。
だから、自分の子供がどういう時にやる気のボタンが押されるのかを知ることは、重要なことなのだ。

自分の努力を認められたいと思っている子供でも、私の教え子の中には2つのパターンがあった。1つは、自分の努力を大勢の前で認めてほしい子供。もう1つは、そっと認めてもらいたい子供だ。

A雄は後者で、彼の努力に対して私が、そっと耳元で「お前最近頑張ってるな」と言うだけで、やる気のスイッチが入った。
逆にB朗はそれではダメで、みんなの前で「B朗は、最近すごく頑張ってるんだ!この前のテストの伸びはすごかった。よく頑張ったな!」と言ってやると、更にやる気の出る子供だった。
同じ認めるにしても、子供によって表現の仕方でやる気の入り方が違うのだ。

このへんを理解して、子供のやる気のボタンを探してほしい。お母さんやお父さん、おじいちゃんやおばあちゃんが、子供のやる気のボタンを上手く押せるようになれば、子供はどんどん自主的に行動するようになる。そのために、子供の価値観を知ることなのだ。

お母さん:A君さあ、あなたが一番元気になれるのってどういう時?
 A君  :え〜?元気になるってどういう時だろう?
お母さん:小学校の時は、あなたはサッカーやっている時が元気だったけど?
 A君  :まあね。好きだったからね。今は、そうだな、友達と話している時かな。
お母さん:サッカーやっている時じゃないんだ?
 A君  :なんか、中学の部活に入ったら、やらされているって感じかな。
お母さん:そうなんだ。友だちと話していると元気になるんだ。
 A君  :まあね。みんなで自由に話しているだけだけどね。気軽でいいんだよ。
お母さん:そうなんだ。

A君は、中学生になって、サッカーから気持ちが離れだしているようだ。それがわかるだけで、いいのだ。
やる気のボタンは、サッカーにはないのかもしれないし、やらされ感がなくなれば、またサッカーに気持ちが向くかもしれない。
こういう状況だということを知るだけでも、実はやる気のボタンは察知しやすくなるのだ。子供とのコミュニケーションをしっかり取ることを忘れないでほしい。