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ピアノへの取り組み方が変わるキーワード

なぜピアノを弾くのですか?

人が何かをするときには、必ず理由があるものです。意識する、しないにかかわらず。
ご飯を食べるのはお腹が空いたから(あるいは生きるため)、仕事をするのは生活のため、というように。
でもこれは、人に強制されての理由ではないはず。あくまでも、『自分』が基本の理由ですね。

では、質問です。
あなたがピアノを弾くのは、なぜですか?

質問を変えましょうか。
あなたは、何のためにピアノを弾いているのですか?
ピアノを弾くことによって得られるものは何ですか?

すっと答えられる人は、あまり多くないのではないでしょうか。

「あなたはなぜピアノを習っているの?」
と聞くと、
「ピアノが弾けるようになりたかったから」
「もっとピアノが上手になりたいから」
というような答えが返ってきます。
でも、それによってなにがどうなるの?と聞くと…。

職業ピアニストは別として、いわゆる趣味でピアノを弾いている人の場合、
「いや、まぁ趣味の1つだし」
くらいの答えが関の山。

もちろん、それでいいのです。
でも、そこに何か1つプラスできたら、もう少し楽しみ方が変わってくると思うのですね、私は。

人は、達成感があるとやる気が出ます。
その達成感は、人に褒められたり認められたり、ということでも得られます。
でも、もっと身近なこと、いわゆる『自己満足』的なことでも、それは得られるのです。

ピアノを弾く上でも、この『自己満足』をもう少し利用したらいいのにな、と私は思うわけです。

昨日よりうまくなった、と感じるのが自分だけでもいい。
読譜が速くなった、というのが気のせいでもいい。
そういう『自己満足』も、ときには必要です。
もっとも、レッスンに行って撃沈することもありますけれどね。

ただ私が考える自己満足には、1つだけ、外せないキーワードがあります。
それは、『成長』という言葉、あるいはそれがイメージできるものです。

自分を成長させるものがあるか。
自分が勉強できることがあるか。
自分が変われるものがあるか(いい方向に)。
自分が『楽しむ』ことを実感して時間を過ごすことができるか。
自分の中の『何か』が変化していくか。

そういうようなことです。

目標を持つことの大切さ、はあります。
それとも共通点がありますが、『成長』ということばをキーワードにすることも1つの方法ですね。

趣味であれば、『好きだから』とか『楽しいから』が、その趣味を続ける理由であっていいのです。
でも、『自分を成長させることができるから』ということを理由に挙げると、ちょっとね、ピアノに向かう姿勢が変わったりするのです。

「へ〜え!どんな風に成長するの?」
と聞かれたとしても、そんなことは、人に言わなくていいのです。
「内面が磨かれる、っていうのかな…」
くらいに、適当に答えていていいことなのです。

なぜなら。
自分にとっての『成長』は『自己満足』でもいいのですし、しかしそれは、あなたの中にしかない、とても大きくて大切なもの。
人のモノサシではなく、自分のそれで考えるもの。

『自分が成長できるかどうか』
『自分の中の何かが変わるかどうか』
というようなことを、ぜひ一度、キーワードとしておいてみて下さい。

今の練習方法、今の練習時間。
ただ単に惰性や義務でするのではなく、つまり『練習のための練習』をするのではなく、
「この練習方法で、自分は成長できるか?」
「今までと何も変わらなくてもいいのか?」
と考えてみるのです。

難しく考える必要はありません。
あくまでも、『自分』を中心におき、そして考えるのです。

『自分が』ピアノで何をしたいのか。
『自分が』ピアノでどうなりたいのか。
『自分が』ピアノとどう接していきたいのか。

そういうことでいいのです。
『楽しいから』『好きだから』の一歩先、一歩進んだ深いところを見てほしいのです。
何かが、変わってくると思いますよ。