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“ごはん”で豊かな心を育もう

“食育”が大切なワケ

服部幸應先生は,著書の中で言います。

食育には3つの柱があります。

まず一つ目は、どんなものを食べたら安全か危険か「選食」できる能力をつけること。そのために、栄養や健康、料理法などの知識を身につけさせることが大切です。食についての知識や技能が豊かで健康な食生活を築くことができるのです。レジャーやグルメとしての食ではなく、日常のしっかりとした食は、食育によって培われます。

二つ目は小さいときから、箸などの使い方を教え、食事作法のしつけをすることで、子供たちをきちんとした大人に育てること。
今の子供たちのかなり多くは正しく箸をもてません。授業で鉛筆の持ち方を見ればわかります。鉛筆を正しく持てない子は、箸も正しく持てません。

これは家庭教育の低下を意味しています。本来、家庭で教えることが教えられていないのです。中には、箸すら持てない子もいて、食事は全てスプーンという子も出始めています。

3つめは、地球環境まで目を向けて、世界の食糧事情や人口問題、エネルギー問題まで考えることのできる知識を与えること。
現在地球の人口65億人のうち、92パーセントが食糧難に陥っています。その一方で、日本では食糧9200万トンのうち、4分の1を捨てています。
1人あたり171キログラムを捨てている計算です。

日本が食糧を大切にし、捨てることなく、輸入をその分減らせば、確実にどこかの国に食糧がわたっていくことになります。
日本人の食生活が、飢餓を後押ししていると言っても過言ではありません。