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親だからこそ見落とす、
子どもの本当の能力

親だから見えること、見えないこと

皆さんは、子どもというものが相手次第で、かなり明確に振る舞いを変えるという事にお気づきでしょうか。これに気づいていないと、勉強でも失策につながる恐れがあります。

親御さんは、誰よりも注意深く、誰よりも長い期間にわたり、お子さんを見守っていらっしゃいます。基本的には、世の中で一番お子さんのことを良く知っておられるはずです。

ところが、その親御さんだからこそ見落とす事もあります。
親御さんの前では、親御さんの前ならではの振る舞い、親御さんにだけ見せられる姿を見せますから、それ以外を見ていないことによる認識のずれが生じるのです。親御さんの前では、子どもはなんだかんだと甘えます。
小さい子なら、より幼い振る舞いが増えますし、反抗期を迎えた子は、親御さんの前ではわざと無責任な態度を取って見せたり、反社会的によそおったりし、結局は大人として熟していないような、大人の目からは頼りなく見えるような振る舞いをしがちです。その結果、親御さんには「うちの子はまだまだ子どもじみている」という印象が強く刻まれます。

さらに親御さんは、お子さんがもっと小さかった頃の記憶をどうしても今の子どもに重ねて見てしまいますから、わが子を「いまだ幼く無能力」と思いがちになります。そして過保護な傾向が生じ、お子さんに課すハードルが低くなり、本当に成長を遅らせる原因となってしまうのです。
人間は常に、実力でギリギリ超えられる程度の高いハードルを超えようと励むことで成長していきます。親御さんは、ぜひ「わが子は他人の前ではどのように振舞うのか」という視点を忘れずに、お子さんと向き合ってください。